ティキ・タカはもう終わったのか 重要視されなくなってきたポゼッション率

バルセロナでさえ…… photo/Getty Images

スペイン紙が変化に触れる

ジョゼップ・グアルディオラ率いるバルセロナが黄金期にあった頃、世界ではポゼッション率が重要視されるようになった。当時のバルセロナが70%近いポゼッション率を記録していたため、ボールを支配することが勝利への近道と考えられたからだ。

しかし、今やそんな考え方は古い。グアルディオラが去ってからはバルセロナも形を変え、以前ほどポゼッション率が話題に挙がることはなくなった。

その流れは今季も同じで、スペイン『MARCA』は「ティキ・タカは死んだ」とまで伝えている。同メディアは今季のチャンピオンズリーグにおける強豪クラブのポゼッション率を紹介しているが、数年前に比べて落ちているケースが多いと主張する。
例えばバルセロナでのグアルディオラ最終シーズンとなった2011-12シーズン、チームはチャンピオンズリーグで73%もの平均ポゼッション率を記録していた。それが今季のバルセロナは平均57%だ。これでも十分に高いが、数年前に比べると落ちているのは明らかだ。

パリ・サンジェルマンも補強を繰り返して豪華な陣容となっているが、今季のポゼッション率は54%。2015-16シーズンには63%を記録していたため、こちらもやや落ちたと言える。

レアル・マドリードも昨季こそポゼッションを重視するフレン・ロペテギの影響もあって62%の数字を残していたが、今季は56%だ。

ポゼッションによる支配を得意としていたスペイン勢が欧州カップ戦で大暴れしていた時期もあったが、昨季はよりスピード感ある戦いを得意とするプレミアリーグ勢が躍進を果たした。ポゼッションの効果がなくなったということはないが、以前ほどは重要視されていない。

同メディアはグアルディオラの哲学が落ちてきていると表現しているが、もはやグアルディオラもポゼッション重視の指揮官とのイメージではない。2010年代前半はバルセロナやスペイン代表の真似をしようとするチームもあったが、2020年代はまた新たなトレンドが生まれていくのだろう。そうしたサッカー界の流行を追うのも1つの楽しみだ。

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