2019年のバロンドールにはバルセロナFWリオネル・メッシが選ばれたが、バロンドールの選考を巡っては毎年激しい議論が巻き起こる。今回ならばリヴァプールDFフィルジル・ファン・ダイクの方がふさわしかったのではと考える人もいるはずで、このあたりは意見が分かれるものだ。
過去にもこうした議論は起きている。そこで英『90min』は、バロンドールを獲得すべきだった選手を数名リストアップしている。
1.ロイ・キーン(マンチェスター・ユナイテッド 1999)
闘将ロイ・キーンはこうした個人タイトルとは無縁にも思えるが、ロイ・キーンは1998-99シーズンにマンUのリーダーとして3冠を達成している。ロイ・キーンも潰し屋ながらチャンピオンズリーグ準決勝ユヴェントス戦で得点を記録するなど、攻撃面でもチームに貢献した。
ただ、1999年のバロンドールはバルセロナでプレイしていたFWリバウドの手に渡った。2位にはマンUからデイビッド・ベッカムが入ったのだが、ロイ・キーンもふさわしかったか。
2.ラウール・ゴンザレス(レアル・マドリード 2001)
同メディアが最も物議をかもした年と表現しているが、2001年のバロンドールを獲得したのは当時リヴァプールでプレイしていたFWマイケル・オーウェンだ。
オーウェンも優れたストライカーではあるものの、当時はレアル・マドリードFWラウールの方が良い1年を過ごしたと評価されている。2000-01シーズンはリーグ戦、チャンピオンズリーグの両方で得点王を獲得しており、リーグ制覇も果たしている。
3.ティエリ・アンリ(アーセナル 2003、2004)
2003-04シーズンといえば、アーセナルがプレミアリーグで無敗優勝を果たしたシーズンだ。そのチームでアンリは絶対的なエースであり、同メディアも当時はアンリ史上最高のシーズンだったと振り返る。
しかし2003年はユヴェントスでプレイしていたMFパヴェル・ネドベドがバロンドールに輝き、アンリは2位。2004年は4位となり、1位にはミランのFWアンドリー・シェフチェンコが選ばれている。
4.サミュエル・エトー(バルセロナ 2006)
この年はワールドカップが大きく絡んできた。バロンドールにはドイツワールドカップを制したイタリア代表からDFファビオ・カンナバーロが選ばれており、DFの選手がバロンドールを受賞する貴重な年となったのだ。
ただしエトーも素晴らしいシーズンを過ごした。2005-06シーズンにはチャンピオンズリーグを制し、リーガ・エスパニョーラでは得点王を獲得。エトーはチームタイトルにも恵まれた選手だったが、バロンドールとは縁がないままだった。
5.フランチェスコ・トッティ(ローマ 2007)
2007年のバロンドールに輝いたのはミランで2006-07シーズンのチャンピオンズリーグを制したFWカカーで、チームタイトル的にも受賞は妥当に思える。
しかし同メディアは当時50試合で32ゴールを記録し、ヨーロッパ・ゴールデンシューも受賞したトッティの方がふさわしいと見ている。カカーは確かにチャンピオンズリーグを制したが、2006-07シーズンはセリエAで8得点しか挙げることができなかった。バロンドール受賞者にしては寂しい数字と判断されているのだろう。
こうした議論もバロンドールの楽しみの1つではあるが、果たして2020年はどうなるのか。メッシ、クリスティアーノ・ロナウドの支配がまだ続くのか、それとも新たな受賞者が出てくるのか。
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