“和製メッシ”も守備に追われる 久保建英のマジョルカ行きは正解だったのか

マジョルカの久保 photo/Getty Images

海外挑戦で迎えた壁

日本代表MF久保建英は、以前から和製メッシといった呼び名とともに世界の強豪クラブから注目されてきた。

ここまでの成長も非常に順調で、今夏のコパ・アメリカでは日本代表の一員として印象的なパフォーマンスを披露。その後合流したレアル・マドリードのプレシーズンツアーでも才能を垣間見せ、レンタル移籍したマジョルカでもPK奪取にアシスト記録と、一歩ずつ確かな足跡を残してきた。

久保の才能は本物だったと世界が確信したわけだが、ここへきて少しばかり壁にぶつかっている。久保個人の問題というよりは、レンタル先のマジョルカのシステムに久保が合っているのかどうかが問題視されているのだ。
当然ながらマジョルカとレアルでは環境が異なり、昇格組のマジョルカは相手にボールを支配される展開も珍しくない。攻撃が魅力の久保も守備に追われることになり、攻撃に絡む機会は自ずと減ってくる。仮にもっと攻撃的なクラブでプレイしていた場合、すでにリーガ初ゴールが生まれていた可能性も考えられる。

スペイン『Don Balon』も、レアルにとって日本のメッシ獲得は成功だったのかと疑問視している。マジョルカにレンタル移籍したことでリーガ・エスパニョーラの舞台で出番を確保できているのはプラスだ。しかし、18歳と成長段階にある久保が守備に追われる展開で理想的な成長を遂げられるかは微妙なところだろう。

まだ久保にマジョルカでの得点はなく、スタメンも確約されているわけではない。マジョルカで確かな結果を残し、近いうちにレアルのトップチームに割って入るのが久保にとっての理想的なプランだ。しかし、17位と残留争いに巻き込まれるマジョルカでそのプランを完遂するのは簡単ではない。

ここまで順調だった久保が1つの壁に直面しているが、これを乗り越えられるだろうか。チームのために守備へ走ることも重要で、その中で限られた攻撃チャンスを活かしたい。難易度の高いミッションだが、日本のメッシはどこかでリズムを掴めるだろうか。

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