ここ最近のリヴァプールで悩ましい問題となっているのが、中盤の構成だ。例えば3月31日のトッテナム戦で指揮官ユルゲン・クロップはジョーダン・ヘンダーソン、ジョルジニオ・ワイナルドゥム、ジェイムズ・ミルナーの3人を先発させたが、次のサウサンプトン戦ではヘンダーソンの代わりにファビーニョ、ミルナーの代わりにナビ・ケイタが先発した。中盤の実力者が多いため、誰を先発させるべきか嬉しい悩みが発生しているのだ。
今季序盤はケイタとファビーニョの新加入組がフィットしていなかったため、それほど問題にはならなかった。しかしファビーニョはヘンダーソンが持っていない守備力を徐々に発揮し、緊急時にはセンターバックまでこなす能力の高さを見せた。ケイタもサウサンプトン戦で得点を記録し、ここから存在感を強めてくるだろう。
サポーターによっても意見が分かれるだろうが、英『FourFourTwo』はファビーニョのことを強烈にプッシュしている。ファビーニョは188cmとサイズもあり、守備力ではリヴァプールの中盤でNo.1の実力を誇る。
また足下の技術も悪くなく、31日のトッテナム戦では77分から出場して縦へのパスでもチームに貢献。同メディアはファビーニョの投入が勝ち越しへのターニングポイントになったと伝えており、相手のカウンターをストップできる力と空中戦で勝利して相手のクリアボールを確実に処理できる力などと合わせて評価している。
守備的MFとしてはハビエル・マスチェラーノ以来の実力者とまで同メディアは評価しており、マスチェラーノ退団以降チームに不足していた中盤での守備力や激しさをファビーニョはプラスできる。
英『Telegraph』のジェイソン・バート氏は、「クロップはビッグゲームでヘンダーソン、ミルナー、ワイナルドゥムを起用する傾向にあるが、個人的にはファビーニョをスタメンで起用する段階にきたと思う」とコメントしている。アンカーとして先発にふさわしいのはファビーニョの方なのかもしれない。
クロップも選手から不満が出ないようコントロールしていくはずだが、今後のチャンピオンズリーグなど重要なゲームでどの中盤トリオを選択するのがベストなのだろうか。