[粕谷秀樹]計算できないっていうか、使えない ユナイテッドで今季期待外れの4選手

粕谷秀樹のメッタ斬り 008

粕谷秀樹のメッタ斬り 008

今季怪我に苦しんでいるサンチェス photo/Getty Images

彼ら4選手はユナイテッドの幽霊会員か!?

ケガばっかりしているし、チームに戻ってきたと思ったらまたどこかが痛いっていうし、ダメじゃん。計算できないっていうか、使いものにならない。4人揃って、今シーズンは一度も期待に応えていない。この際、厳しく対応すべきじゃないかな。

アレクシス・サンチェス、マルコス・ロホ、アントニオ・バレンシア、フィル・ジョーンズは、マンチェスター・ユナイテッドの《幽霊会員》なのかね。もはや籍を置いているだけ。リハビリを兼ねたジムトレーニングで違う箇所を痛めたり、プレイの圧が強いとはいえない練習試合で古傷を悪化させたり、何をやっているんだか……。

「いつか必要とするときが必ず来る」と辛抱していたオーレ・グンナー・スールシャール監督も、ついにしびれが切れちゃったみたいだ。サンチェス、ロホ、バレンシアの3人は、放出する方針を固めつつあるらしい。でも、サンチェスは週給39万ポンド(約5460万円)の高給取り。どこが獲るの、いや獲れるのかね。ユナイテッドがある程度の週給を肩代わりするとかの経済的オプションをつけないと、どのクラブも手を挙げにくいよ。
ロホもビジネスにはならないね。とにかくケガが多すぎるし、パフォーマンスも不安定だ。来シーズン、プレミアリーグに昇格するクラブが、アルゼンチン代表のキャリアを評価する可能性もなくはないけれど、トップ10のクラブは興味の対象外。で、バレンシアは今年6月で契約が切れるから、いよいよご苦労さまって感じかな。

2月にユナイテッドとの契約を延長したジョーンズ photo/Getty Images

ジョーンズと契約更新した理由は謎だらけ

さて、ジョーンズ。2月8日に契約を更新したってことは、スールシャールもそこそこ評価しているんだろうな。どこが気に入っているの? 状況判断はもともと悪いし、強みだった対人能力もめっきり落ちた。キックの精度だって超低い。センターバックの序列もビクトル・リンデロフ、クリス・スモーリング、エリック・バイリーに次ぐ四番手。トッテナムのトビー・アルデルヴァイレルトやナポリのカリドゥ・クリバリ(エージェントはかなり怪しい)など、噂されている一級品のセンターバックを獲得できれば構想外だ。契約を更新した理由が謎だらけなんだよね。ホームグロウン? 人数、足りているよ。

プレミアリーグが最終盤を迎えたいま、チャンピオンズリーグの出場権争いは激しさを増している。負傷者続出のユナイテッドは猫の手も借りたいのに、サンチェスもロホもバレンシアもジョーンズも、お休み・お休み・またお休み。いつになったら戦力になれるのさ。シーズンは、あと2か月しかないっつうのに……。

文/粕谷秀樹

サッカージャーナリスト。特にプレミアリーグ関連情報には精通している。試合中継やテレビ番組での解説者としてもお馴染みで、独特の視点で繰り出される選手、チームへの評価と切れ味鋭い意見は特筆ものである。

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