また仏に”超攻撃的左SB”! ポグバと同年代の遅咲きスピードスターとは

ヴォルフスブルクのルシヨン photo/Getty Images

競争は激しいが……

2018ロシアワールドカップを制したフランス代表で左サイドバックを担当していたのは、アトレティコ・マドリードでプレイする23歳のリュカ・エルナンデスだった。エルナンデスはセンターバックもこなすことができ、守備能力は高い。フランスは右のサイドバックにもセンターバックを担当できるベンジャミン・パヴァールを配していたが、結果的にこの起用は当たることになった。

また怪我による長期離脱が続いているものの、フランスにはマンチェスター・シティでプレイするバンジャマン・メンディもいる。メンディも世界トップクラスの攻撃力を誇る左サイドバックとして知られており、こちらも24歳と若い。またリヨンで活躍するフェルランド・メンディもビッグクラブ行きが近いとされる23歳の注目株だ。

そこに勝負を挑もうとしている選手がいる。ヴォルフスブルクでプレイする26歳のジェローム・ルシヨンだ。ビッグクラブでプレイするエルナンデスとメンディと比較すれば知名度は低いが、今季よりプレイするヴォルフスブルクでは2得点3アシストと結果を残している。チームも5位と好調で、ルシヨンの評価も上がっているのだ。
ルシヨンはこれまでソショー、モンペリエとフランスでプレイを続けてきたが、昨夏にドイツのヴォルフスブルク行きを決断。自身でもブンデスリーガの攻撃的なスタイルが合っていると満足感を示している。やや遅咲きだが、本格的にブレイクし始めているのだ。

ブンデスリーガ公式によると、クラブOBで現在はヴォルフスブルクのSDを務めるマルセル・シェーファーも「彼は非常に良い。良い印象を与えているよ。彼のスピードはずば抜けている」と能力を絶賛する。同サイトはルシヨンがフランス代表を指揮するディディエ・デシャンの目に留まっても良い頃合いではないかとも考えているようで、A代表入りもあり得る。

ルシヨンの魅力は爆発的なスピードにあり、走り方やボールの運び方は少しバンジャマン・メンディと似ている部分がある。メンディの怪我が続いていることを考えると、ルシヨンにチャンスが回ってくるかもしれない。

ルシヨンは2013年にU-20のフランス代表でプレイしていた経験があり、同年代にはポール・ポグバやフロリアン・トヴァンがいる。ポグバはU-20ワールドカップで優勝を経験すると同時にMVPを獲得し、そのままA代表の主軸となっていった。ルシヨンはそんな同年代がロシアワールドカップで活躍する姿をテレビで見ていたのだ。

しかしまだ26歳だ。EURO2020、2022ワールドカップを狙うことは可能だ。近年のフランスでは優れた若手が次々と出てきているが、遅咲きのタレントがいてもいいだろう。激化する左サイドバック争いに注目だ。

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