48チーム制に拡大し、W杯から“死の組”は消えてしまった もうヒリヒリしたグループ最終節を見ることは出来ないとの声も

2026W杯の組み合わせが決まった photo/Getty Images

3位の成績上位8チームも決勝Tへ進める

今月5日に2026W杯組み合わせ抽選会が行われ、グループステージの組み合わせが決まった。こうした抽選会では、毎回『死の組』はどこかが話題となる。

しかし2026年大会の場合はどうだろうか。『ESPN』は48チーム制に拡大したことで、ヒリヒリするグループが少なくなってしまったと嘆く。

死の組と呼ぶべきかは微妙なところだが、2026W杯で難しいグループと言われているのがフランス、セネガル、ノルウェー、プレイオフ・パス2勝者(イラク・ボリビア・スリナム)が入るグループIだろう。確かにこのグループに入るチームはどこも力があるが、過去のW杯と比べると死の組との感覚は薄いか。

また48チームに拡大したことで、2026W杯はグループ3位のチームにも決勝トーナメント進出の可能性がある。各グループ上位2チームの突破は前回大会までと変わらないが、各グループ3チームのうち成績上位の8チームも決勝トーナメントに進める。これでグループステージの緊張感が薄れるのは確かだろう。

21世紀に入ってからのW杯を振り返っても、2002年大会ではグループFでスウェーデン、イングランド、アルゼンチン、ナイジェリアが同居し、アルゼンチンとナイジェリアが敗退。続く2006年大会ではグループCでアルゼンチン、オランダ、コートジボワール、セルビア・モンテネグロが同居し、コートジボワールとセルビア・モンテネグロが敗退するなど、読めない死の組と呼べるグループがあった。

48チーム制に拡大したことで初出場国も増え、各グループのレベルは下がったとも言えるか。英『Independent』は前回大会の日本、ドイツ、スペイン、コスタリカが同居したグループEを例に挙げているが、このグループEも最終節までどこが突破するか分からないヒリヒリ感があった。それが3位からも8チームが進めること、各グループの競争力低下により、こうしたヒリヒリしたグループステージにはならないかもしれない。

もちろん初出場国や、ノルウェーのように久しぶりに本大会出場を決めたチームがダークホースとして大会を盛り上げる可能性はある。果たして48チーム制でW杯の盛り上がりはどうなるのか。グループ最終節が生温いものになるとすれば残念だ。

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