定位置を確保した2人
プレミアリーグ第11節ではリヴァプールに3-0の快勝を飾るなど、かつての強さを取り戻しつつあるマンチェスター・シティ。
得点量産中のアーリング・ハーランドや圧巻のセービング能力を発揮する守護神のジャンルイジ・ドンナルンマに注目が集まりがちだが、忘れてはいけない活躍ぶりを見せているのが左SBのニコ・オライリーと右SBのマテウス・ヌネスだ。
2人とも本来は中盤の選手だが、コンバートされたSBで本職の選手顔負けのプレイぶりを見せている。オライリーは中盤でのパス回しやジェレミー・ドクとの抜群の関係性で左サイドを活性化させ、ヌネスは攻撃参加からのピンポイントクロスやスピードやフィジカルを活かしたカバーリング能力で攻守に渡って存在感を発揮している。
両SBが攻守に渡って影響力を発揮することで昨シーズンの不安定さも解消されつつあるが、指揮官のペップ・グアルディオラは本職ではないポジションでも真摯に取り組む2人の積極性や姿勢の部分を称賛した。
「システムにはそれが必要だった。トレーニングでは、彼らがそのポジションをこなす特別な資質を持っていることに気づき、彼らを納得させる。だが何より重要なのは、彼ら自身が『自分にもできる』と確信することなんだ」
「選手の中にはオープンマインドではない選手もいるし、違う役割をこなしたくないと言う選手もいる。でも定期的にプレイすれば、自信がついてできるようになるんだ。例えばニコ・ゴンサレスは試合を重ねるごとにどんどん良くなっている。それはたくさん試合に出ているからだ」
「マテウスとニコ・オライリーも良い例だ。彼らは時にそれを証明している。ジンチェンコやデルフが左サイドバックを務めることもあったし、彼らを見ると、中盤の選手はあの狭いスペースに入れると分かる」
「マテウスはそこでは少し苦労するかもしれないが、彼のフィジカルはジンチェンコやデルフよりもはるかに優れている。サイドバックの選手は少ないし、リコは中盤で抜群の実力を発揮している。選手たちがオープンな姿勢を持つことが重要だ。『できない』と言い出したら、それは良くない」(クラブの公式サイトより)
本職ではないポジションであっても、そこでのプレイを受け入れ成長しようとする選手たちの姿勢が重要だとペップは話しており、オライリーとヌネスの積極性を讃えた。
攻守に渡って、存在感を発揮し出したオライリーとヌネスは今ではペップ・シティの鍵を握る存在になったとも言えるだろう。