バルセロナの下部組織出身で昨夏チェルシーにやってきた19歳FWマルク・ギウはエンツォ・マレスカ監督率いるチームで出場時間を伸ばしていけるだろうか。
昨シーズンのECLでは6ゴールをマークしたギウだが、選手層が厚いチェルシーではカップ戦要員という立ち位置に留まった。そして今夏、ジョアン・ペドロとリアム・デラップの新加入により、さらに序列を落とすことになった19歳FWは昇格組であるサンダーランドへ武者修行にいくことに。
十分な出場機会を確保し、成長を促すことを目的としたレンタル移籍だったが、8月末にデラップが大きな怪我を負ったことで状況が一変。前線の選手が必要になったチェルシーはバイエルンへレンタル移籍決まったニコラス・ジャクソンを戻そうとしたが、同選手がこれを拒否。結果的にギウがレンタルバックする形となった。
チェルシーに振り回される形になってしまった同選手はスペインの放送局『RTVE』にて次のように今夏の移籍を振り返ったようだ。英『Evening Standard』が報じている。
「我々は当初、トップリーグで出場機会を得て経験を積むためにサンダーランドへ行くことを決めた。大きな熱意と興奮を持っていたよ。結局、デラップが負傷したんだ。それで私はチェルシーに戻らざるを得なかった。今は強い意欲を持って、毎日ハードにトレーニングしている」
「ニコが(バイエルンからチェルシーへの復帰を)断った時、彼らは私に連絡してきた。私たちはそのことについて話し合った。そして、すぐに話が進んだ。結局のところ、私はチェルシーで成功したいんだ。それが私の思いだ」
チェルシーへ復帰後、まだ第7節のリヴァプール戦の16分間しかプレイしていないギウ。デラップが戻ってきた後は再び序列を落とすため、今冬サンダーランドへの再レンタルを希望しているという噂も浮上していたが、19歳FWはチェルシーでの定位置確保に燃えている様子だ。
「少し混乱していたが、最終的に私はどんなことにも前向きに向き合う人間だ。今回もそうやって向き合い、今は一瞬一瞬を楽しんでいる。サッカー選手のキャリアは短いからね。そして人生がくれた一瞬一瞬をただただ楽しむこと、それが私の生き方だ」
「(サンダーランドを去ることに)失望したことは一度もなかった。キャリアにおける全ての行動は、自分がそうしたいからだと信じている。それだけだ。私は練習であっても、試合であっても、プレイする時は1分たりとも無駄にせず、全力で戦う。今私はチェルシーにいる。私の居場所だ。今私にとって世界最高のクラブなんだ」
ペドロやデラップなどライバルのレベルは高く、ポジション争いは熾烈だが、ギウはチェルシーで1番手FWになれるのか。