先日行われたパリ・サンジェルマンとのファイナルを3-0で制し、クラブワールドカップ2025の頂点に立ったチェルシー。試合前の段階では今季のチャンピオンズリーグを制しているPSGが圧倒的に優位との評価だったが、チェルシーのパフォーマンスは圧巻だった。
PSG戦で見せたパフォーマンスを継続できるならば、新シーズンのチェルシーはプレミアリーグ優勝候補の一角となれるだろう。チェルシーが最後にプレミアを制したのは2016-17シーズンのことであり、『ESPN』はプレミアのタイトルを奪還してこそチェルシー完全復活の証と期待をかけている。
2022-23シーズンにはリーグ戦で12位に沈むなど苦しい時期も経験しているだけに、サポーターもプレミアのタイトル奪還を1番に望んでいるのではないか。
プレミア制覇から遠ざかる一方で、チェルシーは2017-18シーズンより全ての欧州カップ戦タイトルを獲得している。2018-19シーズンにはヨーロッパリーグ、2020-21シーズンにはチャンピオンズリーグ、2024-25シーズンはUEFAカンファレンスリーグを制し、そして今月のクラブワールドカップ制覇だ。これだけカップ戦に強いチームも珍しいかもしれない。
問題はこの勝負強さをプレミアの戦いへ繋げられるかだ。短期決戦と長期のリーグ戦は環境が異なり、より安定したパフォーマンスが必要になる。同メディアもカップ戦の成績を称えている一方で、やはり最優先事項がプレミア制覇になるとの見方を示す。
「チェルシーサポーターにとって、おそらくプレミアのタイトルこそが本当に重要なものと言える。サポーターに聞けば、イングランド王者としての地位を確立することが最優先事項だと答えるはずだ。その点でここ半年の最強チームと考えられるPSGに対する勝利は、チェルシーが抱えるポテンシャルを証明したと言える。ここ3年の巨額投資を経て、チェルシーはついにチームのベースを築き上げたようだ。元より優秀な選手は揃っていたが、今夏にブライトンからジョアン・ペドロを獲得したことがチームバランスを整える決定的な補強となるかもしれない」
「チェルシーにはプレミアを制するために必要な要素が全て揃っているように見えるし、アメリカでの成功にはリヴァプール、アーセナル、マンチェスター・シティといったライバルも注目しているはずだ。チェルシーは安定した戦いさえできれば、プレミアリーグのタイトル争いに復帰できるだろう」
リーグ戦では格下からの取りこぼしも許されず、カップ戦で強豪を倒す時とは異なるアプローチが必要になる。プレミア制覇は簡単なミッションではないが、CWC制覇の勢いを新シーズンの戦いへ繋げられるだろうか。