チェルキはお得意の“浮き球パス”でデ・ブライネの穴を埋める CWCでも見せた特殊能力に注目

シティに加入したチェルキ Photo/Getty Images

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必殺のパサーとなれるか

長くチームを支えたベルギー代表MFケビン・デ・ブライネがチームを去り、新たにプレイメイカーとしてリヨンからMFラヤン・チェルキを獲得したマンチェスター・シティ。もちろん現時点でデ・ブライネほどビッグな存在というわけではないが、新たなテクニシャンの活躍には注目が集まるはずだ。

「僕はケビン・デ・ブライネじゃない」ともインタビューで語っていたチェルキだが、『The Athletic』はそのボックス内へのパス能力でデ・ブライネの穴を埋めることができると期待している。

同メディアは「真に予測不可能な創造性」と「驚くほど多彩なパス」を繰り出せることを賞賛している。特にCWCのアル・ヒラル戦の104分に見せた、フィル・フォーデンのゴールをアシストした浮き球のパスは、相手選手11人が全員ゴール前にいるにもかかわらず、1本のパスで守備を無力化した例として特筆されている。
また、2022年のフランスU-21代表とベルギーU-21代表の試合で、FWエリー・ワイに送った浮き球パスもチェルキの能力をよく表したものとして注目されている。チェルキはボールを持つとスピードアップし、相手DFを自身に引き付けている。ワイはそれを利用してDFの死角から走り込んでいるが、ドリブルの途中で不意にフワリと出されたパスに誰も反応できておらず、ワイに完全に裏をとらせることに成功している。

デ・ブライネがサイドから、ムチ打つようにカーブするフラットなパスを送り込むのが得意なのに対し、チェルキはゴルフのサンドウェッジのような浮き球をアタッカーの背後へ供給することが得意なようだ。アーリング・ハーランドやオマル・マルムシュが相手の裏をとるのが得意なアタッカーであることを考えると、これは強力な武器となる可能性が高い。

チームは敗れはしたものの、CWCで能力の片鱗を垣間見せたチェルキ。コンビネーションが成熟してきたころにどのような違いを生み出せるのか、今季のシティの攻撃はこの男に注目だ。

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