クラブW杯冬開催の可能性浮上 カタールが2029年大会招致で冬季開催を模索

CWCが冬開催の可能性 Photo/Getty Images

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季節変更で波紋

カタールが2029年のFIFAクラブワールドカップ開催に強い関心を示し、冬季開催の可能性を探っているようだ。これにより、プレミアリーグなど欧州主要リーグのシーズンに大きな影響が出ることが予想される。

2022年のワールドカップを夏の酷暑から避けるため冬に開催したカタールは、同様の理由からクラブW杯も冬に行うことを提案している。複数の報道によると、先週同国関係者がアメリカでFIFA幹部と開催時期の変更について協議を持ったという。カタールは2029年12月開催を目指し、4年周期の次回大会のホスト権獲得に動いているようだ。

しかし欧州リーグ、とりわけプレミアリーグは国内シーズンへの影響を強く懸念し、冬季開催には反発を強める見込みだ。2022年大会では約1か月間リーグが中断され、多くのクラブや選手にとって大きな負担となった。
一方で、カタールは今回の提案で環境負荷を抑えたカーボンニュートラルの大会運営を強調している。カタールがワールドカップ開催のために建設した既存の9つのスタジアムを活用し、開催コストや観客の移動負担を軽減できる点をアピール材料とした。

今大会では、試合中に落雷の危険性で中断が相次ぐなど天候問題も深刻化している。昨年のチェルシー対ベンフィカ戦は雷の恐れで2時間中断となり、選手や関係者からは安全面の懸念が噴出した。世界選手会FIFProも選手の健康管理問題に取り組んでいる。

さらに、来年開催される2026年ワールドカップ(米・加・メキシコ共催)でも天候による試合遅延が予想されており、今後の大会運営に影響を及ぼす可能性が高い。なお、2034年のサウジアラビア開催ワールドカップも冬季への移行が広く見込まれている。

このように、クラブW杯の冬季開催は開催国の気候事情と欧州リーグの対立という構図で議論が続く見通しであり、FIFAや各リーグの動向に注目が集まる。

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