五輪の男子サッカーは23歳以下の選手に出場権が与えられ、そこに年齢制限を受けないオーバーエイジを3人召集できるレギュレーションとなっている。
パリ五輪を戦う男子日本代表にもオーバーエイジの候補者はいた。A代表の絶対的リーダーであるヴァプールMF遠藤航、A代表の最終ラインに入るボルシアMG所属DF板倉滉といった選手たちの名前も浮上していたのだが、最終的に日本はオーバーエイジを1人も召集しなかった。思うように召集できなかったと言うべきかもしれないが、今大会の日本は全員が23歳以下だ。
大会前はこのメンバー構成に不安もあったが、ここまではパラグアイ、マリを撃破してグループ2連勝と最高のスタートだ。
この結果には『ESPN』も驚いており、「若手への信頼が実を結んでいる」と連勝スタートの日本に注目している。
先のことを考えるのは早すぎるかもしれないが、日本がグループDを首位通過できた場合はグループCの2位チームとベスト8で対戦することになる。現時点での候補はエジプト代表、ドミニカ代表だ。どちらも格上というわけではないため、日本のベスト4入りも見えてくる。
それに勝てば、準決勝ではアルゼンチン代表と激突する可能性が高い。同メディアはここまで日本の快進撃を予想しており、若い力がどこまで通用するか注目している。
「サムライブルーはアジアを代表する強豪国の一つであり、現在FIFAランキングで18位に位置していることを考えても、決して弱いチームではない。しかし、現在行われているパリ五輪ではオーバーエイジの選手3人を選ばず、23歳以下の選手だけでチームを編成している。その事実がこれまでのパフォーマンスをより印象的なものにしているのだ」
「自国のベテラン選手をチームに加えなかった決断が、メダル獲得へ後々日本を苦しめることになるかどうかは、時が経てば分かるだろう。しかし今のところは、若者に対する信頼は実を結んでいる」
果たして日本の快進撃はメダルに届くのか。マリ戦も相手に攻め込まれる苦しい時間帯があったのは事実で、相手を圧倒したとは言えない。しかし粘り強く戦うチームには仕上がっており、何とかメダルを手にしてほしいところだ。