テュラム、ムヒタリアンら巧みなインテル補強術の凄さ 「インザーギのチームは大金を投じて集められたわけではない」

テュラムも1年目から大活躍 photo/Getty Images

抜群のスカウティングでチームを作り上げた

国内で圧倒的な強さを示し、今季のセリエA制覇を決めたインテル。チームを作り上げたのは指揮官シモーネ・インザーギで、攻守両面でかなり完成度の高い組織に仕上がっている。

ただ、インザーギ率いる現在のインテルは多額の資金を投じて作り上げたチームではない。MFヘンリク・ムヒタリアンやFWマルクス・テュラムらフリーで獲得した選手を筆頭に、限られた補強予算を巧みに使ってチームを強化したのだ。『ESPN』もそのチーム強化作を絶賛する。

「インザーギのチームは移籍市場に大金を投じて集められたわけではない。以前のコンテ政権時に獲得したスター選手を全員引き継いだわけでもない。 インテルは2020-21シーズンにリーグを制しているが、当時のチームで最もよく起用されていた選手13人のうち、まだクラブに残っているのは4人(バレッラ、アレッサンドロ・バストーニ、ステファン・デ・フライ、ラウタロ・マルティネス)くらいだ」

「インザーギのチームはフリーで獲得した選手(ハカン・チャルハノール、ヘンリク・ムヒタリアン、マルクス・テュラム)、比較的安価な補強(デンゼル・ダンフリース、マッテオ・ダルミアン、ヤン・ビセック、ヤン・ソマー)が目立つ」

最終ラインのリーダーを務めるDFフランチェスコ・アチェルビもラツィオから400万ユーロで獲得された選手で、昨夏の補強ではバイエルンから3000万ユーロで獲得したDFバンジャマン・パヴァールが最高額だ。

これはインザーギの指導力に加え、クラブのジュゼッペ・マロッタCEOの目利きによるところが大きい。的確な補強でチームはきっちりと強化され、今のセリエAで他クラブを圧倒するだけの組織力を備えたチームになっている。

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