若返りへ“57人”もアズーリデビュー イタリア復活へ奔走したマンチーニの5年間

EURO2020制覇は大きな功績 photo/Getty Images

若手を起用する流れは出来た

今月13日、2018年よりイタリア代表を指揮してきたロベルト・マンチーニが辞任を発表した。このニュースに衝撃を受けたファンは多いだろう。

昨年のワールドカップ出場権は逃したが、マンチーニはEURO2020でイタリア代表を優勝に導いている。ワールドカップに出場できなかったのは大ダメージだが、それでもEURO2020制覇の功績は大きい。

何より目立ったのは、アズーリ復活へ向けた積極的な若手招集だ。世代交代を1つのテーマに、所属クラブで目立った成績を残せていない若手でも素質さえあれば積極的に招集してきた。
伊『Calciomercato』が振り返っているが、マンチーニはこの5年で実に57人の選手を代表デビューさせている。

代表的なところでは、2018年にデビューしたインテルMFニコロ・バレッラ、2019年デビューのニューカッスルMFサンドロ・トナーリ、FWニコロ・ザニオーロ、2020年デビューのインテルDFアレッサンドロ・バストーニ、MFマヌエル・ロカテッリ、2021年デビューのナポリFWジャコモ・ラスパドーリ、アタランタFWジャンルカ・スカマッカらが挙げられる。

ザニオーロも招集当時はセリエAでの実績がなかったが、マンチーニは才能を早くから評価していた。似たケースでは2018年デビューのFWモイーズ・キーン、昨年6月デビューのFWウィルフリード・ニョントといった選手もそうだ。特に近年のイタリアがセンターフォワード不足に悩んできたこともあり、前線には次々と新戦力を招集してきた。今年3月にはアルゼンチンのティグレで結果を出していたFWマテオ・レテギもデビューさせており、このあたりの動きは素早かった。

若手の育成を促す流れは確実に広がっており、アズーリ完全復活への光も見えた5年となったのではないか。突然の辞任ではあるが、EURO2020の功績を含め評価されるべき5年間と言えるはずだ。

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