今季のリーガ・エスパニョーラでは、若手選手が1つのポイントになるだろう。バルセロナのガビやペドリ、アレハンドロ・バルデらに加え、レアル・マドリードにはMFジュード・ベリンガムが加入した。
彼らだけではない。『ESPN』がブレイク候補に挙げるのは、8人だ。
まずはバルセロナのFWラミン・ヤマル(16)、アブデ・エザルズーリ(21)の両翼コンビだ。2人はプレシーズンマッチでも圧倒的なパフォーマンスを披露しており、ウスマン・デンベレが抜けた今のチームならばチャンスを増やしてもいいだろう。
レアル・マドリードからは、今夏にフェネルバフチェから加わったトルコの逸材MFアルダ・ギュレル(18)だ。メスト・エジル風とも評されるギュレルも未来のスター候補であり、すでにトルコ代表でもプレイしている。
レアルの場合はトニ・クロース、ルカ・モドリッチ、フェデリコ・バルベルデ、ベリンガムらトップクラスのタレントが集まっており、出番を得るのは簡単ではないだろう。しかし、ギュレルはカップ戦を中心にどこかで見てみたい逸材だ。
他には昨季終盤のマジョルカ戦でハットトリックを決めるなど本格ブレイクの可能性を感じさせたアルメリア所属のブラジル人FWラザロ・ヴィニシウス(21)、右サイドからの仕掛けが印象的なレアル・ベティス所属のブラジル人FWルイス・エンヒキ(22)、セビージャ所属DFタンギー・クアッシ(21)、アトレティコ・マドリードMFパブロ・バリオス(20)の名が挙げられている。
リーガのブラジル人FWといえばレアル・マドリードのヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエスが有名だが、ラザロとエンヒキもブラジル人らしい創造性を持つアタッカーだ。昨季のラザロは途中出場を中心に6ゴールを奪っており、初ゴールを決めたのが4月の第32節だったのも特長的だ。このペースを序盤から継続できるならば、二桁得点も夢ではない。
右のウイングを務めるレフティーアタッカーのエンヒキは昨季33試合で1ゴールと得点力が物足りないが、ドリブル成功数はリーグ全体14位となる56回を記録していた。この仕掛けはベティスの攻撃のアクセントとなるはずだ。
クアッシは2020年に移籍したバイエルンでこそ苦戦したが、世代別フランス代表でもプレイしてきた実力者だ。
最後の1人は、レアル・ソシエダFWモハメド・アリ・チョ(19)だ。昨季は19試合で1ゴールと苦しんだが、こちらも19歳ながらU-21フランス代表でプレイするスター候補生だ。
ソシエダといえば日本代表MF久保建英もプレイしているクラブで、アタッカーのアリ・チョが久保とどう絡むかは注目される。
今のリーガにはバルサ、レアル・マドリードの選手を中心に優秀な若手が揃っており、若手が注目ポイントなのは間違いない。次世代のスター候補生たちはどうリーグを盛り上げてくれるだろうか。