来年のEURO2024連覇、その先のワールドカップ2026年大会出場を目指すイタリア代表にとって課題の1つがセンターフォワードだ。
今月のネーションズリーグではベテランのチーロ・インモービレに託していたが、後継者候補が思うように育っていない。
ジャンルカ・スカマッカは怪我もあり、移籍したウェストハムで結果を残せていない。ナポリでスクデットを経験したジャコモ・ラスパドーリも主力だったわけではなく、若いモイーズ・キーンも伸び悩み気味だ。
アルゼンチンのCAティグレでプレイする24歳のFWマテオ・レテギは楽しみな選手だが、まだ代表に入ったばかりだ。レテギ以外にも選択肢は必要だ。
今月にはU-20世代がU-20ワールドカップで準優勝の成績を残しているが、この世代も話題を呼んだのは7ゴールで得点王に輝いたMFチェーザレ・カサデイ、エンポリの攻撃的MFトンマーゾ・バルダンツィ、ウディネーゼ所属の17歳FWシモーネ・パフンディなど、センターフォワードよりは2列目や中盤でプレイする選手にスポットが当たる機会が多かったか。
21日からはU-21欧州選手権がスタートしているが、そこに招集されているFWロレンツォ・コロンボ(21)は今季ミランからレンタル移籍していたレッチェでセリエA5ゴール、トリノFWピエトロ・ペッレグリ(22)は今季2ゴールと物足りない。ペッレグリは2020年にA代表デビューを経験している期待の大型ストライカーではあるが、怪我の問題が続いている。
また『Football Italia』はACピサからアヤックスにレンタル移籍していた201cmの超大型FWロレンツォ・ルッカ(22)も楽しみな逸材と紹介しているが、アヤックスでは主力になれなかった。エールディヴィジでは2ゴールに終わっており、期待されたほどの結果は出ていない。
サイズだけで判断するわけではないが、195cmのスカマッカ、188cmのペッレグリ、201cmのルッカは興味深い選手で、本来はこの世代のストライカーにもっと伸びてきてほしいところ。まだ2026年のワールドカップまでは3年の時間が残されているが、インモービレに代わる絶対的エースは誕生するだろうか。中盤にはタレントが揃っているだけに、レテギを含め頼れるストライカーを見つけたい。