ロッテルダムでは今や「人気者」 斉藤光毅、レンタル延長合意で来季もオランダ1部でプレイへ 

今季リーグ戦で7ゴール5アシストを記録した斉藤 photo/Getty Images

わざわざベルギー2部へ復帰するとは考えにくい

すでにフランクフルト退団が決まった鎌田大地を筆頭に、三笘薫や久保建英、古橋亨梧、旗手怜央など、今季の大活躍もあってか、多くの日本人選手が欧州の移籍市場を騒がせている。ただ、今夏の去就に注目が集まっているのは、すでに日本代表としてもプレイしている彼らだけではない。今季、オランダで光を放つFW斉藤光毅もそのひとりだ。

現在21歳の斉藤は、パリ五輪世代のエースとして期待される若き逸材。横浜FCの下部組織出身で、2018年にクラブ史上最年少(16歳11カ月11日)でトップチームデビューを飾ると、2020年シーズン終了後に海外挑戦を決断した。移籍先はベルギーのロンメルSK。同国の2部リーグに所属しているということもあり、移籍先としては当初、懐疑的な目もあったはずだ。ただ、ロンメルはマンチェスター・シティらを保有するあのシティ・フットボール・グループが2020年に買収したクラブでもあり、今後ステップアップを目指していく上では悪くない選択だったかもしれない。

そして、ベルギー2部で1年半プレイしたのち、今季はオランダ1部のスパルタ・ロッテルダムへ1年間のレンタル移籍を果たした斉藤。慣れない環境ということもあり、序盤戦はやや苦戦を強いられたが、シーズンが進むにつれてしっかりコンディションを上げていく。すると、レギュラーシーズンでは最終的に26試合に出場し、7ゴール5アシストの活躍。しかも、3試合連続ゴールで幕を閉じるという最高の締めくくりだ。
なお、クラブも近年、1部と2部を行ったり来たりしていたが、今季は21世紀に入って最高順位となる6位でフィニッシュ。来季のヨーロッパカンファレンスリーグの出場権をかけて戦うプレイオフへの進出も果たしている。

こういった活躍もあり、気になるのが斉藤の今夏の去就だ。今季、オランダ1部で違いを見せつけ、これだけの結果を残すことができた。そのため、ベルギー2部でプレイするために、わざわざ本来の所属先であるロンメルへ復帰するとは少々考えにくい。

そんな中、地元ロッテルダムの公共放送『RIJNMOND』が「スパルタがコウキ・サイトウの長期滞在で合意に達した」と報道。同メディアは「この日本人は書類が整い次第、シティ・フットボール・グループからさらに1年間レンタルされることになる」と伝えるとともに「ロッテルダムでの適応期間を経て、21歳のサイトウはレギュラーとして欠かせない選手へと成長した。今では観客の人気者だ」と綴っている。

今やチームに必要不可欠な存在となっている斉藤。6月に行われるプレイオフの結果次第では、来季は欧州カップ戦でプレイする可能性すら出てきた。正式発表に至るまでの今後の動向にも注目が集まるが、まずは今季の残りの試合で結果を残したいところだ。

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