U-20日本代表はゴールへの意識が低すぎる? U-20W杯で浮き彫りとなった攻撃面の深刻な課題

U-20W杯でチーム最多となる10本のシュートを放った松木 photo/Getty Images

2試合連続の逆転負けで屈辱のGL敗退

28日、U-20ワールドカップのグループステージ最終戦が行われ、決勝トーナメントへ進出する16カ国が出揃った。

グループCに入った日本代表は、初戦でセネガル代表を相手に1-0の勝利を収めたものの、その後はコロンビア代表とイスラエル代表を相手に2連敗(ともに1-2)。グループステージを3位で終えたことで、決勝トーナメント進出は他グループの結果次第となっていたが、グループEとグループFの結果を受け、残念ながらグループステージ敗退が決まった。

「世界一」を目標に掲げながらグループステージ敗退を喫したことで、今後へ向けて多くの課題が浮き彫りになったことだろう。2試合連続の逆転負け、しかもイスラエル戦は退場者を出したことで10人になった相手に対しての屈辱の敗戦ということで、守備面の脆さが注目されがちだが、追加点を奪えなかった攻撃面の方がむしろ課題は深刻かもしれない。
それは数字にも表れている。データサイト『opta』によると、U-20W杯のグループステージにおいて、攻撃面の各種スタッツが酷かったという。3試合の得点数(3ゴール)は24カ国中17位タイ、シュート数(28本)は同19位となっており、決定機に至ってはコロンビア戦のPKによる1度のみで同18位タイだったようだ。

さらにシュートの詳細を見ても、敵陣ペナルティエリア内シュート(17本)は同19位で、枠内シュート(11本)は同18位。選手個人で見ても、チームの主将を務める松木玖生がひとりで全28本中10本ものシュートを放っているが、それ以外の選手たちのシュート数の最高はわずか2本だ(7名の選手が2本)。

出場数や出場時間が異なるため、一概には言えないが、今のU-20日本代表には、コンスタントにシュートを放っている選手がほとんどいないのが現状。相手陣内へ攻め込むことができていないわけではないので、ゴールへの意識が非常に低い。もしくは決定機の少なさからもわかる通り、シュートへ持ち込めるような相手守備陣を崩しきるシーンが少ないというデータが出てしまったのだ。松木もイスラエル戦後に「ビビって守備に回ってしまう」と述べていたが、先制点を奪った後、追加点を狙いに行くのではなく、守勢に回ってしまうことが多いことも、このようなデータになってしまっている原因の一つかもしれない。

今回の反省を活かし、今後は最後まで「強気な姿勢」を見せる若き日本代表の姿も見てみたいところだが、はたして。才能あふれる選手たちは多いので、是非ともここから這い上がってほしい。

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