ファン・ダイクはもう“世界最高のセンターバック”ではないのか 完全無欠だった男の評価が揺れている

リヴァプールの最終ラインを束ねてきたファン・ダイク photo/Getty Images

要塞アンフィールドが崩れ始めた

直近5年間では、リヴァプールDFフィルジル・ファン・ダイクこそ世界最高のセンターバックに最も近い存在だったと言える。

1対1の強さ、足下の技術、読みの鋭さなど、目立った弱点がないパーフェクトなセンターバックと考えられてきたのだ。

しかし、今のファン・ダイクを世界最高と評するのは難しい。現在所属するリヴァプールは調子を落としており、先日行われたレアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグはホームで2-5と完敗。要塞アンフィールドでの5失点はショックが大きい。
この5失点はファン・ダイクだけの責任ではないが、スペイン『as』は今のファン・ダイクを世界最高と認めることはできないと厳しい見方を示している。

「長きにわたってユルゲン・クロップ率いるリヴァプールのお守りだったファン・ダイクは、もはや以前のような決定的なDFではない。クロップのスタイルを最大限活かすには、ファン・ダイクの能力がフルに発揮されている必要がある。しかし、今はそれが起きていない。ピーク時の彼は世界最高のセンターバックと評価されてきたが、その後に重傷を負ってしまい、パフォーマンスレベルが落ちた」

ファン・ダイクは2020-21シーズンに大怪我を負ってしまい、その影響でスピードや柔軟性が落ちたと考えることもできる。それ以前は無敵のセンターバックとの印象もあったが、やはり怪我は選手のキャリアを大きく変えてしまう。

ファン・ダイク加入前のリヴァプールは守備が不安定だったが、今はファン・ダイク効果も失われつつある。本人もこのまま終わるつもりはないはずだが、再び世界最高のセンターバックと呼ばれる日はくるか。

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