14日にプレミアリーグ第20節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦したマンチェスター・シティは、リードを守れず1-2の逆転負けを喫した。
マンUの同点弾となったブルーノ・フェルナンデスのゴールを巡っては、オフサイドポジションにいたFWマーカス・ラッシュフォードがプレイに影響を与えたのではとの議論が白熱しており、あのゴールが認められるべきだったかどうかがメインの話題になっている印象だ。
しかし、あの判定だけがマンCの敗因というわけでもない。英『Daily Mail』がスポットを当てたのは、無得点に終わったFWアーリング・ハーランドだ。
このゲームにフル出場したハーランドは、90分で僅か20回しかボールに触れていない。元よりハーランドはボールへの関与があまり多くないタイプのFWで、最後のところでゴールを決めれば良いと考えている生粋のストライカー肌な選手ではある。ただ、それで称賛されるのは結果が出た場合だけだ。今回のダービーは無得点に終わり、チームも敗れてしまった。タッチ数が少なかったこともあり、勝利に導けなかったと批判されても仕方がないか(データは『Whoscored』より)。
チームスタイルへの疑問もある。ハーランドが加わったことで高さ、パワー、得点力が前線にプラスされたが、ジョゼップ・グアルディオラのチームにハーランドが必要だったかは意見が分かれるのではないか。ハーランドが最前線にいることにより、マンCの攻撃が直線的になりすぎるとの指摘もある。
実際、マンU戦後にはSNSにて解説のディートマー・ハマン氏が「たとえ40ゴール決めたとしても、シティはハーランド抜きの方が良いチームだ」とコメントしており、サッカーファンからも「ハーランドは本当に95分間何もしなかった」との声が出ている。
ハーランドはここまでリーグ戦で21ゴールを奪っており、プレミアリーグの得点ランク首位を快走している。この成績に文句はつけられないが、チームはアーセナルに首位を譲っている状況だ。ハーランドはこのまま得点王のタイトルを獲得するかもしれないが、それだけでマンCが昨季より強くなったと断言するのは難しい。
グアルディオラはこれまでも『偽9番』など様々なアイディアを見せてきたが、果たしてハーランドはグアルディオラ流に合っているのか。ライバルとの一戦を落としたこともあり、ハーランドへの視線は厳しくなっている。