メッシの“PKコース”がハイレベルすぎる どんなGKでも無理と世界が脱帽「あれは止める方法がない」

さすがのリバコビッチもまったく届かないコース photo/Getty Images

あの場面であのコースにスピードボールを蹴る勇気と自信

アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは何を思いながら蹴ったのだろうか。

13日にFIFAワールドカップ・カタール大会準決勝でクロアチア代表と対戦したアルゼンチン代表は、34分にPKのチャンスを得た。クロアチアのゴールを守るのはPK戦で圧巻の勝負強さを見せていたドミニク・リバコビッチで、同GKがPKを得意としていることはメッシも頭に入っていたはずだ。クロアチアにとっては大ピンチではあるが、仮にリバコビッチがこのPKを止めればアルゼンチンの雰囲気は悪くなる。

メッシにもプレッシャーはあったはずだが、メッシは強いボールをゴール右上隅に蹴り込んでみせた。リバコビッチがコースを読んでいたのは見事だったが、さすがにあのボールは止められないだろう。普段のメッシはゆっくりとした助走から相手GKのタイミングを外して逆サイドへ流し込むPKを蹴ることも多いが、この場面では最初からスピードボールを蹴ると決めていたように見えた。これがメッシ流のリバコビッチ対策だったのだろう。
とはいえ、あの場面で豪快に右上隅へ蹴り込むには勇気がいる。それをあっさりと決めてしまうのがメッシの凄いところで、本来なら大事にインサイドキックで流し込みたくなる場面だ。

このPKにはSNS上でも「ケインにトップコーナーへの蹴り方を教えた」、「美しいPKだ」、「あれは止める方法がない」など称賛の声が多く挙がっており、PKまで世界最高だ。

今大会はPK失敗が目立っており、その原因の1つに弾道が低すぎるとの指摘があった。これは慎重に枠へ飛ばしたいとの考えが影響しているのだが、この日のメッシは大胆だった。

あのPKを失敗していれば試合の流れが変わっていた可能性もあり、あそこできっちりと決めてくるところはさすがだ。テクニックもそうだが、強いメンタルもメッシが世界のトップを走り続けてきた理由だ。

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