[W杯マッチ22]レヴァンドフスキ、待望のW杯初ゴール! サウジ健闘も実らずC組はより一層の混戦模様に

ついにW杯でゴールを奪ったレヴァンドフスキは、全身で喜びを表現した photo/Getty Images

サウジがペースを握るも、先制したのはポーランド

MATCH 22 グループC 第2節 
2022年11月26日 16:00キックオフ(会場:エデュケーション・シティ・スタジアム)
ポーランド 2-0 サウジアラビア

FIFAワールドカップ・カタール大会のグループCも2戦目に突入した。初戦でまさかのアルゼンチン撃破を果たし、一躍注目を浴びたサウジアラビアは、ここで勝てば28年ぶりの決勝トーナメント進出が確定する状況。一方のポーランドは初戦で引き分けたため、決勝T進出のためには互いに是が非でも勝点3が欲しい一戦となった。

まずボールを握ったのはサウジアラビア。アジア予選でも見せていたテンポよくパスをつなぐサッカーを序盤から展開し、ポーランドを自陣に押し込んでいく。前半13分には右サイドからの折返しをカンノが強烈な枠内ミドルシュート。シュチェスニーが守るゴールを強襲した。
攻撃の中心となるのは10番のサレム・アルドサリ。サウジアラビアは彼を中心に次々と選手たちがボールホルダーを追い越していき、スピードのある攻撃を展開する。ポーランドは押し込まれ、なかなか最前線のレヴァンドフスキにボールが収まらないのは前節メキシコ戦と同じ。ときにボールを触りに降りてくるのだが、低い位置でボールを持っても脅威にはならず、攻撃の糸口をつかむことができなかった。

しかしながら、39分に先制したのはポーランド。フランコフスキが前線でボールを収め、右サイドに展開。そこからのキャッシュの折り返しに合わせたレヴァンドフスキはシュートに持ち込めないものの、レヴァンドフスキはそのままボールをキープして中央で待っていたジエリンスキにパスを出す。ジエリンスキは豪快にこれを蹴り込み、大きな1点をポーランドが手にした。

だがその直後、ビエリクがPA内でアルシェフリを倒したとの判定で、VARを挟んでサウジアラビアにPKが与えられる。しかし、ここで立ちはだかったのはユヴェントスの守護神シュチェスニー。アルドサリのPKに飛びついて阻止しただけでなく、すぐさま体勢を立て直してこぼれ球を押し込もうとするシュートまでをもセーブ。サウジアラビアは絶好のチャンスを逃してしまう。

レヴァンドフスキは相手のミスを見逃さず、冷静にゴールに流し込んだ photo/Getty Images

ポーランドの大エース、ついにW杯初ゴール

点を取りにいきたいサウジアラビアは、ハーフタイム明けにアルアビドを投入。しかしポーランドは強固なブロックを作り、サウジアラビアにスペースを与えない。55分にはゴール前の混戦となり、こぼれ球をアルドサリがシュートするも、またもシュチェスニーの好セーブに阻まれる。60分にも巧みなパスワークからアルブライカンがフィニッシュするが、これもゴールには至らない。

ポーランドも引いているばかりではない。63分、左サイドからのクロスをミリクがヘディングで叩くも、惜しくもクロスバーを直撃。66分にも右からのクロスに、ニアに走り込んだレヴァンドフスキが巧みに合わせるが、これもポストに阻まれる。ポーランドの大エースはなかなかW杯初ゴールを奪うことができないが、要所でカウンターを発動するポーランドはサウジゴールを脅かし、流れを渡さない。

残り時間が少なくなるなか、なんとかゴールをこじ開けたいサウジアラビア。しかし、82分には無情にもポーランドに大きな1点が決まる。ボールをもらいに降りてきたアルマルキのトラップミスを見逃さずボールを奪ったレヴァンドフスキが、落ち着いてゴールに流し込み、ついに念願のW杯初ゴールをゲットした。

こうなればサウジアラビアはやはり苦しく、ナセル・アルドサリらアタッカーを連続投入するも攻撃は停滞。45分にはレヴァンドフスキにまたも大きなチャンスが訪れ、GKアルオワイスはループシュートになんとか腕を当てて逃れるも、もはやゲームは完全にポーランドペースに。冷静に時間を進めた東欧の雄に勝点3が与えられ、グループCは一層の混戦模様を呈することとなった。

ルナール監督の激が飛ぶ。サウジは果敢なアタッキングサッカーを披露するもゴールを奪えなかった photo/Getty Images

[スコア]
ポーランド 2-0 サウジアラビア

[得点者]
ポーランド
39分 ピエトル・ジエリンスキ
82分 ロベルト・レヴァンドフスキ

[ポゼッション]
ポーランド 28% サウジアラビア 52% 中立20%

[シュート数]
ポーランド 8 サウジアラビア 16

[枠内シュート]
ポーランド 3 サウジアラビア 5

[イエローカード]
ポーランド 3枚
ヤクブ・キビオル
マティ・キャッシュ
アルカディウシュ・ミリク

サウジアラビア 2枚
アブドゥラ・アルマルキ
アブドゥレラー・アルアムリ

[レッドカード]
なし


[ラインナップ]
ポーランド
フォーメーション:[4–5-1]

監督:チェスワフ・ミフニエビチ

GK
ヴォイチェフ・シュチェスニー(ユヴェントス/イタリア)

DF
マティ・キャッシュ(アストン・ヴィラ/イングランド)
カミル・グリク(ベネヴェント/イタリア)
ヤクブ・キビオル(スペツィア/イタリア)
バルトシュ・ベレシンスキ(サンプドリア/イタリア)

MF
クリスティアン・ビエリク(バーミンガム/イングランド)
グジェゴシュ・クリホビアク(アルシャバブ/サウジアラビア)
ピエトル・ジエリンスキ(ナポリ/イタリア)
ブシェミスワフ・フランコフスキ(ランス/フランス)
アルカディウシュ・ミリク(ユヴェントス/イタリア)

FW
ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ/スペイン)


交代出場
63分 ピエトル・ジエリンスキ→ヤクブ・カミンスキ(ヴォルフスブルク/ドイツ)
71分 アルカディウシュ・ミリク→クシシュトフ・ピョンテク(サレルニターナ/イタリア)



サウジアラビア
フォーメーション:[4–5-1]

監督:エルベ・ルナール

GK
モハメド・アルオワイス(アルヒラル)

DF
サウド・アブドゥルハミド(アルヒラル)
アブドゥレラー・アルアムリ(アルナスル)
アリ・アルブライヒ(アルヒラル)
モハメド・アルブレイク(アルヒラル)

MF
アブドゥラ・アルマルキ(アルヒラル)
モハメド・カンノ(アルヒラル)
サミ・アルナジェイ(アルナスル)
サレム・アルドサリ(アルヒラル)
フィラス・アルブライカン(アルファトフ)

FW
サレー・アルシェフリ(アルヒラル)

交代出場
46分 サミ・アルナジェイ→ナワフ・アルアビド(アルシャバブ)
65分 モハメド・アルブレイク→スルタン・アルガナム(アルナスル)
85分 アブドゥラ・アルマルキ→アブドゥルラフマン・アルアブド(アルイテハド)
85分 サレー・アルシェフリ→ナセル・アルドサリ(アルヒラル)
90+5分 ナワフ・アルアビド→ハッタン・バヘブリ(アルシャバブ)

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