プレミアリーグ第14節アーセナル対ノッティンガム・フォレストの一戦が行われ、5-0とアーセナルが昇格組であるアウェイチームを破った。
アーセナルは5分先制に成功する。ブカヨ・サカのクロスにガブリエウ・マルティネッリが合わせすぐさまリードを得る。しかしここからアーセナルは追加点を挙げられない。ノッティンガム・フォレストの守護神ディーン・ヘンダーソンの活躍もあって、勢いに乗れず前半を終える。
ここ最近のアーセナルは後半に失速する傾向にあり、前節サウサンプトン戦も前半に先制するも後半試合をコントロールすることができず、追い付かれ引き分けとなって勝ち点を落としている。
後半が始まってみればそんな心配は不要であることが分かった。前半アシストを記録したサカとの交代でピッチに入ったリース・ネルソンが立て続けにゴールを決め一気にリードを広げる。その後もトーマス・パルティとマルティン・ウーデゴーに得点が生まれ、最終的に5-0での圧勝となった。この日のヒーローは間違いなくネルソンだ。
アーセナルのアカデミーで育ち、近年はホッフェンハイムやフェイエノールトへレンタルに出されていたネルソン。今季はアーセナルでプレイしているが、出場はELのみだ。
そんなネルソンにミケル・アルテタはチャンスを与えた。右サイドで先発したサカが負傷でピッチを後にすると、ファビオ・ビエイラやエディ・エンケティア、マルキーニョスではなくネルソンを選んだ。
前半は緊張していたのか良さはそれほど見せられなかったが、後半一気に加速し2ゴールを奪取。トーマスのゴールをアシストし63分で計3得点に関与している。守備時の献身性も高く、若い才能が今花開こうとしている。
「私だけでなくチームメイトやスタッフ全員が彼の活躍を喜んでいる。なぜなら彼は進化し成熟している段階だからです。彼は毎日それ(出場機会)を望んでいますし、今日彼はその機会を得て素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた」
英『football.london』では指揮官であるミケル・アルテタが2ゴールのネルソンを称賛している。日頃から出場機会を強く望む姿勢を見ていたようで、そのチャンスをネルソンが掴んだ。
アーセナルは冬の移籍市場でサカの負担を減らせる選手を探している。シャフタール・ドネツクのミハイロ・ムドリクらが候補だが、ネルソンの活躍でそのプランが白紙に戻ることはあるのだろうか。ワールドカップ・カタール大会が開催される影響で冬の移籍市場までそれほど時間は残されていないが、アーセナルのフロントは悩むことになるだろう。今開花する可能性のあるヤングタレントが手元におり、新たなサイドアタッカーを獲得すればネルソンのプレイタイムは減る。だからといって補強しないのも今後自分たちの首を絞めることにもつながるため、ここでの判断は重要となる。
ようやくチャンスを掴み、飛躍を遂げる可能性があるネルソン。ノッティンガム・フォレスト戦での後半はとくに自信に満ちたパフォーマンスを披露しており、ここからの活躍に注目だ(データは『SofaScore』より)。