マンチェスター・シティにジョゼップ・グアルディオラが就任し行われたのは、守備陣の改革だ。2016年からチームを率いており、その年にDFジョン・ストーンズとGKクラウディオ・ブラボを獲得。翌シーズンの動きは凄まじく、DFアイメリック・ラポルト、DFカイル・ウォーカー、GKエデルソン・モラレス、DFダニーロらが獲得された。ストーンズ、ラポルト、ウォーカー、エデルソンは今でも主力であり、今の守備陣が形作られた。
ここまで新戦力の獲得があると、既存戦力の行き場はなくなってしまう。就任当初のバックラインにはニコラス・オタメンディやガエル・クリシー、アレクサンダル・コラロフらがいたが、すでに退団している。
フランス代表に選ばれた経験もあるDFエリアカン・マンガラもその一人だ。2014年にポルトからシティに加わっており、移籍金は4200万ポンド。当時DF史上最高額での獲得となった。
移籍直後のシティでのマンガラはまずまずの数字を残している。初年度の14-15シーズンは25試合に先発してチームはリーグ2位。翌シーズンは23試合に先発して4位でフィニッシュしている。しかしペップが来たことで、16-17シーズンはバレンシアにレンタルされることに。17-18シーズンは復帰するも9試合の出場に留まり、2019年バレンシアに完全移籍となってシティを離れた。その後サンテティエンヌでもプレイし現在はフリーとなっている。
怪我に悩まされたキャリアとなってしまったが、そのポテンシャルは確かだった。187cmと長身で、スピードもある。当時チェルシーでリーグ優勝も経験したジエゴ・コスタと渡り合える数少ないDFであり、今のシティのCBでは貴重なフィジカルに特化した選手だ。ペップが来てからはビルドアップ面での貢献度も改善され、左足から高精度のフィードを供給する場面も。
「僕のプランは早く所属するクラブを見つけることだ。サッカーは僕が情熱を注ぐものだし、ピッチでもっと力を発揮したい気持ちがある。ピッチに立ちたいんだ。クラブからのコンタクトは今のところない」
仏『Get French Football News』は現在フリーとなっているマンガラにインタビューを行っており、現状について語っている。所属クラブを探しており、クラブからのオファーを待っているようだ。その中ではチャリティー活動に参加していることも話しており、彼が人格者であることが分かる。
近年は負傷離脱が目立つマンガラだが、まだ31歳とプレイできる年齢にはある。有り余るフィジカルとシティで鍛えられたインテリジェンスがあり、所属できるクラブが見つかればチームのために貢献することは間違いない。