シーズン終盤まで“CL出場権”を争うことになる? プレミア13節終えて4位。今季のニューカッスルが強い理由

トッテナムを破ったニューカッスル photo/Getty images

予想以上の躍進だ

プレミアリーグは第13節までが終わっており、延期の関係もあって試合数は異なるが、アーセナルが28ポイントで首位に立っている。2位のマンチェスター・シティは26ポイントの2ポイント差、3位トッテナムが23ポイントで、4位は21ポイントでニューカッスルがいる。

昨季はクラブ買収後監督交代、冬の移籍市場での積極補強が成功し、11位でシーズンを終えている。今季は開幕から勝ち点を落とすゲームが目立ったが、それでも12試合5勝6分1敗勝ち点20で、リーグ4位につけている。負けが1試合のみの好成績はアーセナル、シティ、ニューカッスルの3クラブだけだ。

直近の第13節ではアウェイでトッテナムと対戦しており、1-2で白星を挙げている。前半だけで2ゴールとリードを得ており、後半ハリー・ケインにゴールを許したが、その後は堅守を披露し勝ち点3を手に入れた。
英『BBC』では長くニューカッスルで活躍したストライカーFWアラン・シアラー氏が古巣の躍進を分析している。

その中で語られた武器の一つがニューカッスルのハイプレスである。ニューカッスルは前線のFWが運動量豊富に相手のビルドアップにプレッシングに仕掛け自由を奪う。そこからショートカウンターでボールを進めてもいいし、今のニューカッスルは一度落ち着いてボールを握ることができる。実際にスパーズ戦でもこのハイプレスが効いており、主導権を握ることに成功した。

次にミゲル・アルミロンの成長だ。アルミロンはクラブ買収前からニューカッスルでプレイするアタッカーで一時はこのアルミロンとアラン・サン・マクシマンに攻撃は任せきりという状態だった。昨季も30試合に出場と指揮官がエディ・ハウとなってからも存在感を示している。しかし決定力がなく、1721分で1ゴールに終わることに。今季はその決定力が見違えるほどに向上しており、1007分ですでに6ゴールだ。プレミアではシティのアーリング・ハーランドが17ゴール決めており、この数字は霞んでしまうが、十分に優れた記録だといえる。

3つ目は中盤のブルーノ・ギマランイスの躍動である。昨季冬の移籍市場でリヨンからやってきた中盤戦士で、スパーズ戦でも勝利に貢献している。シアラー氏はこのギマランイスを高く評価しており、「プレミアリーグのすべてのチームでプレイすることができる」と絶賛している。実際に攻守両面での貢献度は高く、シティやレアル・マドリードが関心を寄せるほどだ。ギマランイスら中盤の運動量も前述したハイプレスの強度を高めている。

今季はリヴァプールが例年に比べ不調ということもあるが、ニューカッスルが現時点でこの順位にいるのは驚きだろう。確かに夏の移籍市場では素晴らしい補強を見せたが、CL争いに食い込むと予想する意見は少なかった。まだ序盤戦とはいえ、これからのニューカッスルには注目しておいたほうが良さそうだ。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.292 最強ボランチは誰だ

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ