9月J1リーグ月間MVPは横浜F・マリノスMF岩田智輝 ステップアップも期待される“屋台骨”の強み

横浜F・マリノスの岩田智輝 photo/Getty images

海外組含めた日本代表に選ばれるのも時間の問題か

2022年シーズン明治安田生命J1リーグは終盤を迎えている。現時点での首位は勝ち点62ポイントの横浜F・マリノスで、2位に勝ち点57ポイントの川崎フロンターレがいる。勝ち点差は5に縮まっており、川崎の3連覇か、F・マリノスの2019年シーズン以来の優勝となるのか、目が離せない。

明治安田生命Jリーグでは毎月その月に活躍した選手を一人選び、MVPとして称賛している。9月のJ1部門ではF・マリノスのMF岩田智輝が選ばれた。

F・マリノスは9月に5試合のリーグ戦をこなし、岩田は全試合に先発フル出場している。その中でも1ゴールと数字を残しており、勝利に貢献した。
「ポリバレントな能力を発揮し、5連戦をフル出場しチームを支えている」

「安心、安全、安定の守りは別格。ハイライン・ハイプレスを機能させ、FC東京戦ではセットプレイからゴールまで奪う働き。その存在はまさに空母のようだった」

Jリーグの公式サイトでは選考委員会による総評が記載されている。その中で元ガンバ大阪の監督である宮本恒靖委員は「ポリバレントな能力」を称賛しており、まさに岩田の強みはそこにある。

大分トリニータ時代はセンターバックとして起用され、F・マリノスでは中盤、CB、サイドバックと複数のポジションでプレイする岩田。今季もそのユーティリティ性は発揮されており、現在はエドゥアルドと共にCBとしてピッチに立つことが増えている。

ユーティリティプレイヤーがいることで、指揮官としては選手の起用に幅が出る。チーム内での怪我人続出のアクシデントにも対応することができ、岩田のような優秀な選手がいるだけで、選手層は厚くなる。実際の例としてはCBとして先発し、後半から岩田を中盤に移してCBの選手をベンチから投入することができる。

海外組含むフル代表でのデビューはまだだが、国内組限定のE-1選手権には日本代表として招集され、香港戦、韓国戦に出場している。海外組含めた日本代表には選ばれていないが、今後飛躍を掴めばフル代表の中盤でもプレイできる人材だ。守備力、展開力共に高く、ユーティリティ性もある。まだ25歳と若くこれからに期待できる選手だ。ワールドカップ・カタール大会に出場する可能性は限りなく低いが、W杯後序列が白紙になったタイミングで試されることになるだろう。

今季のF・マリノスを支える屋台骨の岩田。海外でも戦えるだけの能力はあり、次のオフシーズンにステップアップすることも考えられる。

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