サウスゲイトに続くイングランド代表監督はいるか ジェラード、ランパードら自国は深刻な人材不足に

ジェラードは選手としての実績は十分だが…… photo/Getty Images

イングランド人監督が育っていない

イングランド代表の次の監督は誰に任せるのか。現在指揮するガレス・サウスゲイトは4年前のロシア大会でベスト4、昨夏のEURO2020で準優勝と見事な成績を残しているのだが、直近のネーションズリーグで結果が出なかったことからワールドカップ・カタール大会を前に次期監督候補に関する話題が増えている。

今のイングランドは若い選手を中心にタレントは揃っているだけに、名将と呼ばれる人物が欲しい。仮にサウスゲイトがカタール大会を最後に去るとすれば、誰が適任なのか。

歴史を振り返れば、イングランド代表は自国の指揮官に任せるケースが圧倒的に多い。過去にスウェーデン人監督のスヴェン・ゴラン・エリクソン、イタリア人監督のファビオ・カペッロを招聘したが、カペッロ退任後はロイ・ホジソン、サム・アラダイスを挟んでサウスゲイトとイングランド人監督にバトンが渡ってきた。
だが、イングランドではあまり監督が育っていない。米『ESPN』は理想的な候補者としてブライトンで結果を出したグレアム・ポッターの名前を出しているものの、ポッターはチェルシーの指揮官に就任したばかり。まずはチェルシーでの仕事に集中することになるだろう。

2番目の候補はニューカッスルを指揮するエディ・ハウ、それに続く候補者として挙げられたのはスティーブン・ジェラードとフランク・ランパードである。ハウは楽しみな青年指揮官ではあるが、ポッターを含めいずれもトップレベルでの指導者経験が少ない。ジェラードとランパードはイングランドのレジェンドであり、話題性は抜群だろう。しかし監督としての実績は何とも言い難いものがある。ジェラードはアストン・ヴィラ、ランパードはエヴァートンで苦戦気味だ。

プレミアリーグの環境をよく知るマウリシオ・ポチェッティーノ、トーマス・トゥヘルといったフリーの外国人監督の方が魅力的だが、同メディアは外国人監督に任せる可能性は高くないと見ている。

2016年に任された現在のサウスゲイトも、それまではミドルズブラとU-21イングランド代表での経験しかなかった。次の監督選びも同じようなケースとなるのだろうか。

理想としてはチャンピオンズリーグのようなビッグコンペティションを監督として経験している人物が欲しいところだが、今のタレント軍団を活かせる指導者は見つかるのか。フィル・フォーデンやブカヨ・サカ、ジュード・ベリンガムといった選手を中心に新・黄金世代なんて呼び声もあるだけに、もっと彼らの個性を引き出した魅惑の攻撃的フットボールを展開してくれる監督が欲しいと考えるサッカーファンも少なくないだろう。

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