板倉W杯出場絶望で冨安のフル稼働は必須に 苦しくなったCB陣に森保監督は誰を”4人目”として指名する?

好調を維持していた板倉滉だが、このタイミングで負傷してしまった photo/Getty Images

ここでの怪我は不運としか言いようがない

ボルシアMGが日本代表DF板倉滉の負傷を発表した。靱帯部分断裂の重傷であり、約2カ月間ピッチに立つことはできないという。そのため9月に予定されていたアメリカ戦、エクアドル戦のテストゲームは確実に欠場することになる。

11月に開催されるワールドカップ・カタール大会で日本は同月23日にドイツとのグループステージ初戦を迎えることになる。現時点で欠場するかどうかは分からないが、驚異的な回復を見せて復帰したとしても約2カ月間実戦から離れた状態で本領発揮することは難しく、ドイツ戦のピッチに板倉がいる可能性は低い。

日本代表としては大打撃だ。吉田麻也、冨安健洋を欠くことになったアジア最終予選の終盤から6月4試合のテストゲームでは板倉が守備の柱であり、サムライブルーを支えていた。またボルシアMG移籍後はハイパフォーマンスを披露しており、バイエルン・ミュンヘン相手には1-1での引き分けと勝ち点獲得に貢献している。
9月のテストゲームでは冨安が本格的に代表に復帰することになるだろう。吉田とのコンビはアジア最終予選で何度も試しており、連携は問題ない。代表での活動は昨年の11月16日オマーン戦までさかのぼるが、アーセナルで実戦経験を積んでおり、試合感のなさを露呈することもないだろう。問題は怪我であり、本大会までの2カ月間で再発しないことを祈るばかりだ。

その相方となる吉田は新天地シャルケで開幕から全試合フル出場を果たしている。6月の4連戦で露呈した試合感のなさを解消できており、パフォーマンスは問題ない。冨安や板倉と若い守備者に比べ経験値は豊富であり、W杯を知る男は必要だ。

吉田冨安に続く3人目は川崎フロンターレの谷口彰梧で問題ないだろう。板倉と同様にアジア最終予選終盤から出場機会を得ており、代表内で急激に評価を上げている。ビルドアップでの貢献度が魅力であり、頼れる3人目だ。

だが4人目はどうするか。吉田冨安板倉谷口の4枚でCB陣を考えていたが、板倉が離脱となり枠が空いた。

海外組であればベルギーのコルトレイクでプレイする渡辺剛が開幕から全試合でスタメンフル出場を記録し、1ゴール挙げている。スイス、グラスホッパーでは瀬古歩夢も全試合に出場しており、アピールに成功している。

国内組であれば名古屋グランパス中谷進之介やサンフレッチェ広島荒木隼人の名前が挙がる。両者ともに代表歴があり、荒木はE-1選手権で存在感を示した。

既存戦力から補うのであれば伊藤洋輝のCB起用も試したい。代表ではここまで左SB起用が主だが、シュツットガルトでは3バックの一角を務めている。クオリティは既に証明されており、アメリカ戦やエクアドル戦では中央での起用が見られるか。

板倉の負傷は残念だが、それをカバーできる人材はいる。海外で躍動する若手もおり、森保一監督はどのようなメンバーを招集して9月の2戦に備えるのだろうか。

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