“前任者”ジンチェンコ越えとなるか シティに加わったDFセルヒオ・ゴメスに期待すること

マンチェスター・シティに加わったセルヒオ・ゴメス photo/Getty images

出番はあるはずだ

マンチェスター・シティがアンデルレヒトからDFセルヒオ・ゴメスの獲得を発表した。4年契約で移籍金は1100万ポンドのようだ。将来を見据えた補強であり、リーガ・エスパニョーラのジローナ行きという話もあったが、トップチームに帯同してジョアン・カンセロとポジションを争うことになる。

ゴメスはU-17のスペイン代表では10番を背負うようなアタッカーだったが、アンデルレヒト在籍時に当時の指揮官であるヴァンサン・コンパニに左サイドバックにコンバートされ、昨季は6ゴール11アシストと飛躍を掴んだ。

英『Manchester Evening News』ではゴメスの入団の際のインタビューが掲載されており、シティ移籍を決断する数日前に現バーンリー指揮官のコンパニに相談をしていたという。それが決め手になったようでコンパニは退団後もシティの良い影響を与えている。
ゴメスに求めるのは左SBとしてどれだけジョアン・カンセロの負担を減らせるかにある。カンセロ自体は怪我の少ない選手であり、シーズンを通して計算できる。しかし今季はシーズン途中にワールドカップ・カタール大会が予定されており、いくらカンセロでもシーズンの後半戦は怪我やコンディション不良で欠場が増えるはずだ。それは右のカイル・ウォーカーも同じであり、ゴメスや若手のDFウィルソン・エスブランド、DFリコ・ルイスらが存在感を示すことで彼らの負担を減らすことができる。

左利きの左SBでありカンセロとは違った強みが出せるだろう。カンセロは右利きの左SBであり、攻撃時はウイングやインサイドハーフのようなポジションを取る。それがダメというわけではないが、左ウイングで先発するジャック・グリーリッシュとプレイエリアが被ることが多く、リヴァプールとのコミュニティシールドやウェストハムとの開幕戦では噛み合わせの悪さが散見されていた。ゴメスはサイドの外のレーンを使うプレイヤーであり、グリーリッシュとの連携に期待だ。

大きな期待を寄せられプレミア王者に加わるゴメス。攻撃的なポジションから左SBへのコンバートは前任者のオレクサンドル・ジンチェンコとの共通点であり、まずはジンチェンコ越えを目指すことになるだろう。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.292 最強ボランチは誰だ

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ