鹿島との直接対決制し2位との勝ち点差は8ポイント “首位独走中”横浜F・マリノスが持つ唯一無二の強みとは

横浜F・マリノスの攻撃をけん引するアンデルソン・ロペスとエウベル photo/Getty images

9戦負けなしは素晴らしい

E-1選手権の開催に伴ってJ1リーグは一時中断となっていたが、30日から再開しており各地で第23節が行われた。

注目カードとなったのは横浜F・マリノス対鹿島アントラーズの一戦だ。首位対2位との直接対決であり、ホームのF・マリノスが2-0の完勝を収め、2位鹿島との勝ち点差を8ポイントにまで広げている。

最終34節まで残り11試合が予定されている2022年シーズンのJ1リーグだが、この8ポイントという差は大きい。2位鹿島は直近4戦で3分1敗と勝ちがなく、3位につけていた川崎フロンターレは2試合未消化ではあるが、勝ち点37ポイントで5位にまで順位を下げている。新型コロナウイルスの影響で直近の浦和戦はベンチメンバー5人で臨んでおり、非常に苦しい台所事情となっている。次節第24節はF・マリノスとの直接対決であり、ここで敗れればさらに首位の独走を許してしまう。
上位を争っていた他クラブが現状では苦戦中だが、F・マリノスは好調を維持しており、ここ9戦負けがない。最後に黒星を喫したのは5月のアビスパ福岡戦までさかのぼる。

ここまでの強さを見せている要因はやはり、選手層の厚さだろう。各ポジションに2人の実力者を用意しており、試合に応じて選手をケヴィン・マスカット監督が選ぶ。一時は大幅なターンオーバーも行っており、マスカット監督の手腕が光っている。

今回の対戦相手である鹿島の鈴木優磨のような絶対的な選手の少なさも長いシーズンを失速せず戦えている理由かもしれない。絶対的な地位を築き、ほとんどの試合でピッチに立っているのは高丘陽平、岩田智輝くらいであり、良い意味で替えが効くポジションが多い。宮市亮は代表戦でのアクシデントで起用することはできなくなってしまったが、エウベル、水沼宏太、仲川輝人の3人でカバーすることは可能で、それは最終ラインや中盤でも同じことがいえる。

西村拓真をはじめとしたオフシーズンでの積極補強、山根陸のようなアカデミー出身の若手が台頭するなど今季はとくに選手層が厚いF・マリノス。宮市の離脱はもちろん痛手ではあるが、それをカバーできる選手は揃っており、今後も失速せず最終節を迎えることになると予想できる。

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