テン・ハーグはマンUを再建できるのか この招聘は“ギャンブル要素”が強い

アヤックスで結果を出してきたエリック・テン・ハーグ photo/Getty Images

エールディヴィジ出身監督の中には大失敗した者も……

来季よりマンチェスター・ユナイテッドの指揮官に現アヤックス指揮官エリック・テン・ハーグが就任することが発表された。

2017年より指揮してきたアヤックスでは若手の育成に加え、チームをチャンピオンズリーグ・ベスト4へ導くなど結果を残してきた。新たな名将候補と言っていい52歳のテン・ハーグにかかる期待は大きい。

ただ、今のマンUを立て直す作業はかなりハードなミッションだ。アヤックスとは世界的注目度にも違いがあり、テン・ハーグには相当なプレッシャーがかかってくると予想される。
何よりテン・ハーグには5大リーグで指揮した経験が不足している。名将アレックス・ファーガソン氏が退任して以降はルイ・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョもマンUを指揮してきたが、当然2人の方がテン・ハーグより経験は豊富だ。その2人でもマンUで苦い思いを味わった事実は大きい。

英『Daily Mail』も、テン・ハーグ招聘はギャンブル的要素が強いとの見方を示している。エールディヴィジで結果を出した指揮官が5大リーグでも結果を出せるとは限らないからだ。

近年ならば、最大の衝撃はアヤックスで4度もエールディヴィジ制覇を成し遂げたフランク・デ・ブールか。アヤックスでの経歴は見事なものだったが、デ・ブールは2016年に就任したインテルで3カ月で解任される大失敗を経験している。

翌年にはイングランドに渡ってクリスタル・パレスの指揮官に就任したが、これまた失敗。インテルでは14試合、クリスタル・パレスでは5試合の指揮だけで解任されており、監督キャリアに一気に傷がついてしまった。

もちろんテン・ハーグが同じルートに入ると決まったわけではないが、5大リーグでの指導者経験のない人物にマンU再建が実現できるか未知数な部分は多い。

マンUのフロントはテン・ハーグ招聘の先にある未来を描けているだろうか。すぐ結果を期待するのではなく、長い目で見守っていく必要がありそうだ。

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