「ジャイアント・ビーストコンビ」を日本代表でも シント・トロイデンで今季17点に関与した若武者たち

原大智と林大地のコンビは代表でも見てみてい photo/Getty images

後半の連勝を支えた

2017年に日本のDMMグループが経営権を獲得し、そこから日本人選手の獲得が多くなったシント・トロイデン。現在は松原后、橋岡大樹、香川真司、林大地、原大智、シュミット・ダニエルの計6選手がプレイしている。松原は残念ながらそこまで出場機会を得られていないが、シュミットはGKで、橋岡は右サイドで、原と林は2トップでピッチに立っている。今季は9位でフィニッシュしており、プレイオフ参加まであと一歩だった。

今シーズンは特に原と林の活躍に注目が集まった。両者ともに今夏に加わった新参者だが、徐々にチームからの信頼を掴み、今では2人の2トップが鉄板の並びになっている。得点面での活躍も十分で原は8ゴール2アシスト、林は7ゴール1アシストを記録。2人で17点に関与しており、FWとしての務めを果たしている。彼らの活躍もあってシント・トロイデンは後半戦絶好調であり、公式戦では9戦無敗に。連戦連勝に大きく貢献している。

原の武器は191cmの大きな体格だ。空中戦の強さは折り紙付きで、133回とリーグ2位の勝利数を記録している。それでいて足元の技術が高い選手であり、日本人には珍しい高く、速く、上手い3拍子の揃ったFWだ。保有元のアラベスからの期限付き移籍であり、今季終了後に所属クラブに戻ると見られているが、期待できるストライカーが躍動している。
林は原ほどのサイズはないが、走力を武器に攻守に働ける選手だ。攻撃面では裏へ抜け出す技術が高く、ゴールへの嗅覚も優れている。海外挑戦1年目で7ゴールは立派な成績であり、シント・トロイデンでも信頼を掴んだ。守備でも走れる現代的なFWで、さらなる成長が待たれる。
林はすでに日本代表に選ばれているが、原が呼ばれるのも時間の問題だろう。何といってもそのサイズは魅力的であり、終盤のパワープレイにも使える。シント・トロイデンの2トップの並びをサムライブルーにそのまま当てはめるのも悪くない。スペイン代表、ドイツ代表とカタールで戦うには、守備的な3バックを採用するのも可能性としては高く、それこそターゲットマンとなれる原は重宝される。そうすればウイングバックでプレイしている橋岡の代表入りも考えられ、シント・トロイデンが森保ジャパンで一大勢力になる日も近いか。
大迫勇也なのか、上田綺世なのか定まらない日本代表のセンターフォワード。それであればいっそのこと2トップにする選択肢も悪くなく、原と林が代表で前線に並ぶこともあり得る話だ(データは『SofaScore』より)。

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