クラブでの《253戦176ゴール》の姿はどこへ イタリア代表でインモービレは輝けない

北マケドニア戦でゴールを決められなかったインモービレ photo/Getty Images

イタリア代表のエースとして期待に応えきれぬ部分も

24日のワールドカップ欧州予選プレイオフ・北マケドニア戦で誰をセンターフォワードに起用するのか。イタリア代表監督ロベルト・マンチーニの選択には世界から注目が集まっていた。

今年1月のトレーニングキャンプではマリオ・バロテッリまで招集しており、他にも若いジャンルカ・スカマッカなども選択肢だった。しかし、マンチーニは昨夏のEURO2020と同様にラツィオの大エースであるチーロ・インモービレに賭けた。

ワイドな位置にドメニコ・ベラルディ、ロレンツォ・インシーニエを配し、中央にインモービレを置いたわけだが、このEURO2020と同じラインナップは北マケドニア戦でネットを揺らせなかった。
インモービレはラツィオで通算253戦176ゴールの成績を残し、セリエA得点王を3度も獲得した実力者だ。今季もリーグ戦では21得点3アシストと見事な数字を記録していて、マンチーニが信頼するのは当然だ。

しかし、インモービレはクラブと代表で異なる顔を見せてしまう。ラツィオでは通算して118分ごとに1ゴールを決めているが、イタリア代表では55試合で15ゴール。253分に1ゴールのペースに留まるのだ。

クラブでは大エースでも、代表では無難な選択肢にしかならない。ここが不安視されていたポイントだったのだが、結果的にインモービレは北マケドニア戦で決定的な働きができなかった。FWとは得点を奪えなければ批判を浴びる職業であり、欧州予選で2点しか奪えなかったことは批判材料になってしまうだろう。

伊『Calciomercato』は、ラツィオではチーム全員がインモービレのためにプレイするのに対し、代表では主役ではないことが影響しているとの見方を示す。ストライカーとは戦術だけでなく、メンタルも重要だ。ラツィオと代表では心理状態も大きく違ったはずで、代表でのインモービレはワールドクラスのストライカーになれなかった。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.291 究極・三つ巴戦線

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ