アウベス、ケイタ、ファビアーノら大ヒット スペイン準強豪となったセビージャの補強戦略

今季は2位につけているセビージャ photo/Getty Images

21世紀に入って大きな成功を掴んだ

首位レアル・マドリードの方が1つ消化試合が多いが、現在リーガ・エスパニョーラでは2位セビージャが9ポイント差でレアルを懸命に追いかけている。

リーグタイトル獲得は難しいミッションだが、今のセビージャは強い。彼らには頂点を狙うだけの力があるはずだ。その原動力の1つとなっているのが、チームのスポーツディレクターを務めるモンチ氏の補強戦略だ。

セビージャはスペイン2部のタイトルを除けば、これまで14のクラブタイトルを手にしてきた。そのうち実に10のタイトルは21世紀に入ってからのものであり、モンチ氏がディレクター職に就任したのが2000年。同氏の貢献が大きいのは言うまでもない。
DFダニエウ・アウベス、アドリアーノ、MFセイドゥ・ケイタ、ディディエ・ゾコラ、イヴァン・ラキティッチ、FWルイス・ファビアーノ、フレデリック・カヌーテ、カルロス・バッカなど、当たってきた補強は多い。メガクラブと違って資金力には限りがあるが、コストを抑えながら有望な若手を引っ張ってくるのが上手いのだ。

現在のチームにもGKヤシン・ブヌ、DFディエゴ・カルロス、ジュール・クンデ、MFジョアン・ジョルダン、戻ってきたラキティッチ、FWルーカス・オカンポス、東京五輪にも出場していたFWラファ・ミルら実力者に加え、今冬にマンチェスター・ユナイテッドからレンタルで加えたFWアントニー・マルシャルにもヒットの香りが漂う。

2013-14シーズンからはヨーロッパリーグを3連覇し、過去にはスペイン国王杯やUEFAスーパー杯も獲得した。21世紀に入ってから不足しているのはリーグタイトルくらいのもので、これは1945-46シーズンの優勝1回きりとなっている。レアル、バルセロナがいる以上はハードルが高いが、モンチ氏とクラブが狙っているのは21世紀初のリーグ制覇だ。

今季はバルセロナが序盤に躓いたこともあり、セビージャにもチャンスが出てきている。首位レアルを捕まえらるのは簡単ではないが、何とか最後まで食らいついていきたいところ。4月にはバルセロナ戦、レアル戦とビッグゲームが控えており、何とかここまで粘りたい。

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