今季のペップ・シティは以前と何かが違う ビッグイヤー獲得に向けて手にした“NEWウエポン”とは

確かに今季はセットプレイからのゴールが多い photo/Getty Images

ノリッジ戦の3点目はまさにその形だ

CLのスポルティングCP戦で5ゴールを決め、直近4試合のゴール数が15点となったシティ。昨季同様に破壊力のある攻撃を見せているが、今季は新たな試みを導入しているようだ。

英『Manchester Evening News』によれば昨季までU-18のコーチをしていたカルロス・ビセンスをセットプレイコーチとしてトップチームに帯同させているという。

ビセンスは早くもトップチームで成果を挙げており、5-0で勝利したスポルティング戦では、相手の守備の弱点がセットプレイ対応時のファーサイドであることを見抜いていたようで、ベルナルド・シウバの2点目は右サイドのコーナーキックから生まれている。キッカーであるリヤド・マフレズは弱点であるファーサイドを狙い、こぼれ球をシウバが押し込む形となった。

オフサイドとなったシウバの幻の3点目もファーサイドを突いた攻撃から生まれている。これはセットプレイではないが、右サイドからのクロスにシティの選手が複数人反応しているのに対し、スポルティングはマークしきれていなかった。こういった守備時の脆弱性をビセンスは把握していたのだろう。

また、同紙によれば今季プレミアでセットプレイから最もゴールを挙げているのはリヴァプールで12点。シティは2位の10点となっており、前線に高さがなくセットプレイ時の怖さがなかったシティからすれば大きな成長だといえる。

さらに守備ではセットプレイから失点が1点と堅守ぶりを見せており、ビセンスがトップチームに帯同したことの成果が次々とデータで表れている。ジョン・ストーンズの右サイドバック起用もビセンスの助言のもと実現したという。

今季はセットプレイという新たな武器を手にし、好調を維持しているシティ。特にCLのような一発勝負の舞台ではセットプレイからのゴールがものをいうことも少なくない。ビッグイヤー獲得を目標とするシティとしてはビセンスの昇格が大きな補強となったに違いない。

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