現在ミランは指揮官ステファノ・ピオリの下で安定した戦いを披露しており、今季はスクデット獲得の可能性もある。
ただ、2年ほど前までのミランはまだ混乱の最中にあった。ピオリの前にチームを指揮していた人物を覚えているだろうか。2019-20シーズンの開幕から7試合だけ指揮し、3勝4敗と結果が振るわなかったことから早々に解任されたマルコ・ジャンパオロである。
その後ジャンパオロはトリノを挟み、今年の1月より日本代表DF吉田麻也も所属するサンプドリアの指揮官に就任している。13日、そのサンプドリアがミランの本拠地サン・シーロへ乗り込んでくる。
伊『Gazzetta dello Sport』はジャンパオロ体制で始まった2019-20シーズン当初のミランを改めて振り返っているが、この2年ほどでチームの顔ぶれが大きく変わっているのが特長的だ。
例えば2019-20シーズンの開幕戦ではウディネーゼと対戦して0-1で敗れているが、このゲームに先発した選手のうち今も残っているのはDFダヴィデ・カラブリア、アレッシオ・ロマニョーリ、FWサム・カスティジェホの3名だけだ。
GKジャンルイジ・ドンナルンマ(現パリ・サンジェルマン)、DFマテオ・ムサッキオ(フリー)、リカルド・ロドリゲス(トリノ)、MFルーカス・パケタ(リヨン)、ハカン・チャルハノール(インテル)、FWファビオ・ボリーニ(ファティ・カラギュムリュク)、スソ(セビージャ)、クシシュトフ・ピョンテク(フィオレンティーナ)はすでにチームを去っており、これほど大きくメンバーが変わるのも珍しいか。
MFジャコモ・ボナベントゥーラ、DFアンドレア・コンティ、FWアンドレ・シウバらベンチに入っていた選手たちも今はミランを離れており、以前のミランは補強戦略でも迷走していたところがある。
それがここ2年ほどは補強のヒットが続いていて、それが今の好調に繋がっている。同メディアは苦い思いをしたサン・シーロでジャンパオロがリベンジできるかと注目しているが、今のミランを倒すのは簡単なことではない。
まさか2年半でここまで変わるとは、当時チームを指揮していたジャンパオロ本人も驚いているかもしれない。