吉田・冨安コンビの不在が転機となる チャンスを得た板倉滉は新たなディフェンスリーダーとなれるか

中国戦での起用が予想される板倉 photo/Getty Images

中国戦での彼の活躍に期待したい

ホームでオマーンに0-1で敗れる最悪なスタートを切った今回のアジア最終予選。日本代表はそこから何とか盛り返し、6戦を消化して4勝2敗でグループBの2位に付けている。グループステージ上位2カ国がワールドカップ・カタール大会へストレートインできることになっており、このまま好調を維持できれば本大会への道は開けることになる。

しかし、ここにきて怪我人が続出してしまうアクシデントが日本代表に起こってしまった。前線では古橋亨梧と三笘薫、後方では吉田麻也と冨安健洋がメンバー外となっている。特にここまでほとんどの試合で起用されてきたセンターバックの吉田・冨安のコンビを欠くことになるのは森保一監督としても予想していなかっただろう。

代役を務めることになるのは、板倉滉、植田直通、谷口彰梧、追加招集の中谷進之介の4人だが、新たにディフェンスリーダーとなるのは板倉か。

川崎フロンターレで大きく飛躍し、その後オランダのフローニンヘン、ドイツのシャルケでプレイしている板倉。今夏の移籍市場でシャルケに加わることになったが、CBとして既に監督からの信頼を得ており、ここまで17試合に出場して2ゴールを挙げている。

ビルドアップではパスの正確さを武器に後方から攻撃をコントロールしており、ここまで平均して86%のパス成功率を叩き出している。出場時間で考えれば、同じくCBのマルチン・カミンスキに続くチーム2番目の数字を記録した。

足元の技術に自信のある板倉は中国戦でのキーマンとなるか。前回対戦は1-0と点差こそ付けられなかったが、試合を通じて70%のポゼッション率を記録している。今回も前回同様に主導権を握れば、板倉のパスでの崩しやドリブルでの運びが中国のマークを外すことになり、前線の選手が戦いやすくなるだろう。

東京五輪、アジア最終予選共に吉田・冨安コンビの牙城を崩せず、ベンチを温める日々が続いた板倉だが、今回の中国戦、サウジアラビア戦は彼にとって大きなチャンスだ。ここで森保監督に自身をアピールし、吉田・冨安コンビに割って入る存在となって欲しい(データは『WhoScored.com』より)。

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