本田圭佑とロシアで暴れた《青髪の点取り屋》覚えているか 世界を転々とする実力派FWの軌跡

CSKAモスクワでは本田とチームメイトだったラブ(右) photo/Getty Images

37歳になったFWはどこへ

ロシアの名門CSKAモスクワでMF本田圭佑と共闘した独特なヘアスタイルのストライカーを覚えているだろうか。

青い後ろ髪が印象的だったブラジル人FWヴァグネル・ラブだ。ロシアの国内リーグでは2008年に得点王とリーグMVPを獲得し、UEFA杯の得点王にも輝くなど、ヴァグネル・ラブはCSKAモスクワの歴史に名を刻む助っ人ストライカーとして有名だ。現段階ではゼニト所属のイラン代表FWサルダル・アズムンと並び、ロシア国内リーグでの外国人選手最多得点記録も持っている(85得点)。

2012-13シーズンには本田と一緒にロシア国内リーグを制したが、それからのヴァグネル・ラブを知っている人はあまり多くないだろう。
伊『Calciomercato』がヴァグネル・ラブのキャリアを振り返っているが、UEFA杯で得点王も獲得する実力者ながら欧州5大リーグでは1シーズンしかプレイしていない。そこに同メディアも驚いている。

2013年にロシアを離れたヴァグネル・ラブは、中国の山東魯能に移籍。そこでもリーグ戦で43戦28得点と大活躍し、1度ブラジルのコリンチャンスを挟んでから2015年にフランスのモナコへ移籍。これが最初で最後の5大リーグ挑戦となっており、しかも加入したのはシーズン途中からだ。

それでもリーグ・アンでは12試合で4得点とまずまずの結果を残し、半年後にトルコのアランヤスポルへ。2018年には同じトルコのベシクタシュでプレイし、2019年にはまたコリンチャンスに復帰。そして2021年にはカザフスタンのFCカイラトへ加入した。

ブラジル、ロシア、フランス、中国、トルコ、カザフスタンと、ヴァグネル・ラブのキャリアはなかなかレアな経歴だ。ブラジル代表の一員としてコパ・アメリカ2004、2007と2大会制したこともあり、ロシアとトルコの国内リーグで得点王を獲得するなど高い実力の持ち主だった。実力的には5大リーグでも長くプレイ出来ただろう。

そんなヴァグネル・ラブも37歳。昨年末でFCカイラトとの契約が満了し、現在はフリーだ。それでも人気は高いようで、同メディアはインドへ向かう可能性を指摘している。

かなり珍しいキャリアではあるものの、各リーグで結果を出してきた実力は見事だ。本田と同様CSKAモスクワに在籍していた期間が長すぎたことがステップアップを阻む原因の1つになったところもあり、もっと高いレベルで見てみたかった選手の1人か。

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