イタリアに《トッティ2世》は生まれるか ローマの若き貴公子が魅せた可能性

イタリア代表の主力になりたいザニオーロ photo/Getty Images

前節アタランタ戦でのゴールが絶賛される

まだ今季セリエAで1点決めただけだが、ローマの地にフランチェスコ・トッティ2世は誕生するだろうか。前節4-1で勝利したアタランタ戦で絶賛されたのが、ローマMFニコロ・ザニオーロである。

トッティといえばローマ一筋を貫いた同クラブ史上最高のプレイヤーであり、イタリアサッカー史を振り返ってもトッティは攻撃的MFとしてNo.1に近い才能を持っていた。今夏EURO2020を制したイタリア代表もメンバーは豪華だが、さすがにトッティ級の存在感を放つアタッカーはいない。

そんなトッティと重ねられているのがザニオーロなのだ。伊『Gazzetta dello Sport』は、アタランタ戦で1得点を決めたザニオーロにトッティの姿を見たと綴る。
ザニオーロは今季リーグ戦15試合目でようやく1点目を決めることになり、成績はあまり優秀とは言えない。しかし、アタランタ戦でのゴールシーンに才能が詰まっていたのは間違いない。縦パスをヒールで味方に落とし、リターンパスを受けて縦へ突破。止めに来た相手DFを右手で上手くハンドオフしながらゴールへ冷静にシュートを流し込んでおり、最初のタッチからフィニッシュまで文句なしのプレイだった。

同メディアがザニオーロをトッティと比較する理由は、パワー、テクニック、冷静さの3つのクオリティを備えているからだ。確かにザニオーロは足下の技術も柔らかく、190cmとサイズもある。アタランタのDFに当たられても縦へ突破する強さも見せており、22歳の才能にかかる期待は大きい。

やや怪我がちなのが気になるところだが、ローマ指揮官ジョゼ・モウリーニョの下で成長できればワールドクラスの選手になるだけの素質は備えている。もしもザニオーロがトッティ2世となってアズーリの中心メンバーになるならば、チーム力は飛躍的にアップするだろう。

今後の代表定着へもう少しアピールが必要だが、アタランタ戦でのパフォーマンスは代表監督ロベルト・マンチーニの目にも留まっているはず。ここからFWタミー・エイブラハムと一緒にゴールを量産してほしいところで、ここから本領発揮といきたい。

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