16位でも伊藤洋輝は“勝者”だ 31失点のチームで絶賛される2人の番人

シュツットガルトでポジション確保した伊藤 photo/Getty Images

前半戦の特大サプライズに

ここまでリーグ戦17試合で31失点を喫して16位と決して褒められた前半戦だったわけではないが、シュツットガルトでは守備陣が高い評価を得ている。

まずは何と言っても22歳の日本人DF伊藤洋輝だ。チームにとって前半戦最大のサプライズの1つと言っていいはずで、あっさりと最終ラインのポジションを確保。超バーゲン補強として話題を集めることになり、地元紙『Stuttgarter Nachrichten』は前半戦の勝者と題した企画で伊藤を勝者リストに入れている。

日本サッカー界にとっても伊藤のブレイクは大きな意味があり、最終ラインのオプションは増えた。今後どこかのタイミングでテストされることになるはずで、この前半戦では伊藤の想定外の大ブレイクが海外組で1番の収穫と言ってもいいだろう。

マヴロパノスもすっかり頼れる職人に photo/Getty Images

シュツットガルトの守備組織は魅力的

その伊藤以上にチームで高い評価を得るのは、アーセナルからシュツットガルトにレンタルで加わっている24歳のギリシャ代表DFコンスタンティノス・マヴロパノスだ。アーセナルサポーターの中には忘れていた者もいるかもしれないが、マヴロパノスは今やブンデスリーガを代表するセンターバックになりつつある。

194cmのサイズを活かした守備はパワフルで、今季はここまでブンデスリーガ全体で3位となる36回のインターセプト、全体4位となる87回のクリア数を記録するなど、シュツットガルトの最終ラインで懸命に体を張っている。

さらに得点の方もチーム最多の4得点を挙げており、攻守両面で見事な前半戦だった。当然同メディアも勝者リストに名を含めており、リーグで最も強力なセンターバックの1人になったと絶賛する。

またこのリストには載っていないが、フル稼働を続ける日本代表MF遠藤航も忘れてはならない。タックル数はリーグ7位の37回を記録し、空中戦勝利数もMF部門では2位となる30回を記録。それも42回の勝負で30回の勝利と、遠藤は178cmながら空中戦も強い。

あとは攻撃部分だ。昨季リーグ戦で16得点を挙げてくれた200cmの大型FWサーシャ・カライジッチが負傷離脱していることに加え、昨季11得点4アシストを記録したFWサイラス・カトンパ・ムヴンパ長期間離脱するなど、前線にトラブルが続いた。

今の守備を軸に攻撃のタレントが揃えば中位まで順位を上げることは可能なはずで、後半戦はシュツットガルトの巻き返しに期待がかかる(数字は『WhoScored』より)。

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