来季はレイソル攻撃陣のキーマンに 前線の軸となるべき“2人”のテクニシャン

来季レイソルの攻撃を牽引する活躍に期待したい神谷(左)とM・サヴィオ(右) photo/Getty Images

オルンガ&江坂を忘れさせるほどの活躍を

2021年シーズン、明治安田生命J1リーグを15位で終えた柏レイソル。昨季こそ昇格1年目にしてリーグ戦7位フィニッシュやルヴァンカップ準優勝など奮闘を見せた同クラブだが、2021年は不本意な成績でシーズンを終えることとなっている。

はたして、この低迷の原因は何か。いくつか思い当たる部分はあるが、やはり最も大きかったのは昨季絶大な威力を誇った攻撃陣の解体だろう。今季の柏はシーズン開幕前にエースだったFWオルンガが退団し、夏の移籍市場でも司令塔の役割を担っていたMF江坂任が浦和レッズへと移籍。攻撃の中核を担っていた2人を失ったことで、チーム得点数は昨季の60点(リーグ3位)から今季は37点(リーグ15位)にまで減少してしまった。彼らの抜けた穴を補うためにチームの練度を上げる時間も多くなく、今季はモロに彼らの不在を実感させられるシーズンになってしまったと言っていい。

しかし、オフシーズンに時間をかけて連係を高めることができれば、また柏はリーグ上位の攻撃力を取り戻すことができるのか。楽しみな逸材は揃っている。なかでも注目したいのはFW神谷優太とMFマテウス・サヴィオだ。
優れたテクニックを武器に、個の力で局面を打開することのできる両選手。特にそのチャンスメイク能力には目を見張るものがあり、今季の柏は彼らがピッチにいればゴールに迫る形は作れていた。4日に行われたリーグ戦最終節の大分トリニータ戦でもこの2名が放っていた存在感は大きく、神谷は視野の広さと高いキック精度を活かしてチーム1点目のキッカケとなるサイドチェンジを行い、M・サヴィオは抜群のテクニックを武器に2点目のシーンでGKをかわして得点を挙げている。

そして、49分に訪れたカウンターの場面ではM・サヴィオからのスルーパスに神谷が反応する形で好機を演出。この試合で柏は惜しくも敗れたが、神谷とM・サヴィオの2人からは常に得点の匂いがしていたと言っていい。この2人の高いクオリティをしっかりと有効活用することさえできれば、柏に希望の光は出てくるだろう。大分戦では彼らが孤立するシーンも目立っただけに、今オフはチームとして彼らを生かす方法を見つけ出したいところだ。

オルンガ&江坂というホットラインを失った柏だが、新たな攻撃陣の軸となれる選手はいる。はたして来季、神谷とM・サヴィオは来季この状況を打開するキーマンとなれるか。獅子奮迅の活躍を多くのファンが期待している。

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