“直接対決”で得点王を分け合った前田とダミアン 試合後に明かした胸の内

2021年シーズンの得点王に輝いた前田大然(左)とレアンドロ・ダミアン(右)photo/Getty Images

最終節でともにゴールネットを揺らす

4日に行われた明治安田生命J1リーグ最終節で、横浜F・マリノスと川崎フロンターレの神奈川ダービーが開催された。すでに横浜FMは2位を、川崎は連覇を確定させている。そのため、この一戦では今季チームを牽引してきた双方のエース、前田大然(横浜FM)とレアンドロ・ダミアン(川崎)による得点王争いの行方に注目が集まった。

第37節終了時点でともに22ゴールを記録し、得点ランキングのトップに並んで迎えた今回の一戦。試合はホームの横浜FMのペースで進んで行ったが、後半から川崎も徐々に自分たちらしさを取り戻す。すると67分、ダミアンが高打点から地面に叩きつける強烈なヘディングシュートでゴールネットを揺らし、先制点をゲット。ゴール数を「23」に伸ばし、単独得点王へ大きく前進した。しかし、前田も負けじと、74分に左クロスのこぼれ球に素早く反応。落ち着いてゴールへ流し込み、貴重な同点弾で再び得点王争いでダミアンに並んだ。

その後、ともに何度かチャンスはやってくるも、ゴールネットを揺らすには至らず、試合は1-1で終了。2021年の得点王も前田とダミアンの2人で分け合う形となった。試合後、そんな2人の得点王が、素直な胸の内を明かしてくれた。
◯前田大然(横浜FM)
「今までいろんなキャリアを積んできましたけど、まさか自分がこういうことになるとは想像していませんでした。たくさんの人の支えがあって、自分が今までやってきたことが間違いじゃなかったということを証明できたので本当に良かったかなと思います。やっぱりこれをずっと続けないと、『この時のシーズンだけだった』と言われてしまうので、点を取り続けるということが大事。ここからがスタートかなと思います」

「(今日の試合では周りからいつも以上にパスが集まっていたことが)自分にとっては逆にプレッシャーじゃないですけど、すごく期待されていると感じてしまって、ペースを乱しちゃった部分もありました。そこはすごい反省点です。ただ、チームが(僕に得点王を)取らせたいとう気持ちがあったからこその得点王だと思います。最終的に取れたので、チームメイトには感謝したいと思います」

「もちろん、優勝できなくて悔しいですけど、チームが攻撃的なサッカーというスタイルを掲げている中で、総得点では自分たちが1位でシーズンを終えることができました。そこはすごい誇りに思っていいことだと思います。ただ、これで満足せずにもっともっと点を取れれば、マリノスはもっと強くなると思います」

◯レアンドロ・ダミアン(川崎)
「今日のゲームは本当にすごく難しいゲームになりました。最終戦ということで、今日は決勝戦のようなゲーム展開になったんじゃないかなと思います。(得点シーンでは)ヤマ(山村和也)がインターセプトをして、アキ(家長昭博)にボールを渡して、アキは自分の動き方をよく理解してくれているのでいつも通りの良いボールを配給してくれました。そのハイボールに対して、うまくGKを外したところにヘディングをすることができてよかったなと思います」

「今季のJリーグで、得点王という形で終わることができて本当に幸せな気持ちでいっぱいです。もちろん、キャンプからずっとここまで激しいトレーニングを積み重ねたからこそ、この結果を出すことができたんじゃないかなと思っています。ただ、まだ今季は終わっていません。もっともっとこれからいろんなものを勝ち取っていきたいなと思います」

「(単独得点王に関しては)特に意識することはありませんでした。常日頃から言っているように『チームの勝利』、『チームの優勝』というものが自分にとっては大切ですからね。おかげさまで、こうやって得点王になれたことでより嬉しくは思いますが、前田選手も今季、本当に素晴らしい試合を展開していたと思います。彼も得点王に値する選手だと思っていましたので、こうやって彼と一緒に得点王になれたことも嬉しく思っています」

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