日本代表に決定力をもたらす存在 オマーン戦は大迫勇也ではなく古橋亨梧をスタメンに

今の古橋亨梧を起用しない手はない photo/Getty Images

前線に流動性を生み出した

ワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選も第5節までが終了しており、全10試合のうち、半分の試合を消化した。日本代表はここまで3勝2敗と勝ち越しており、2位のオーストラリアとの勝ち点差は1ポイントと序盤戦のミスを埋めている。次節はオマーン戦であり、初戦で敗戦となったリベンジを行いたい。

しかし、問題は多い。11日にベトナムに勝利したが、まさかの1-0。伊東純也の2点目は少し厳しいと思える判定から取り消されたとはいえ、伊東以外から得点の匂いがしない。アジア最終予選日本が所属するグループBの成績を見ても、失点は3点とグループトップだが、逆に得点数は4点とベトナムと並んでグループワーストだ。現状アジアではギリギリ得点を奪えているが、目標とするW杯では相手のレベルも上がるはずで、この最終予選で攻撃のバリエーションを増やす必要がある。

気になるのはCFで先発した大迫勇也の働きだ。ここまでの5試合でスタメン起用されている大迫。キープ力を生かしたポストプレイが持ち味の彼だが、ベトナム戦で輝いたのは先制点の起点となったシーンのみだ。それ以外ではベトナム相手でも収めるのが厳しく、真ん中は封じられていた。また、ボックス内で強さを見せることも少なく、[4-3-3]のCFは適任ではないだろう。所属クラブのヴィッセル神戸では[4-4-2]で武藤嘉紀とのコンビが輝いており、2トップが彼に合っているのか。

一方、大迫に代わってピッチに入った古橋亨梧は監督に十分アピールできたか。少し降りた位置でのポストプレイは効果的であり、サイドに流れてウイングの選手との連携での崩しや単独での突破など、セルティックでの好調さを代表でも見せていた。残念ながらゴールとはならなかったが、今後は大迫よりも古橋を長い時間で見てみたい。

大迫起用にこだわりを持つ森保一監督だが、ベトナム戦での評価でいえば古橋に軍配が上がるだろう。次節オマーン戦は重要な一戦だけに、前線に起用する選手の見極めは慎重に行ったほうが良さそうだ。

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