3バック導入は付け焼き刃に過ぎない スパーズ戦勝利も今後外せないベテラン勢の負担

今後はスールシャール監督の選手起用がカギとなる photo/Getty Images

次節はダービーだ

リヴァプールに0-5で大敗したマンチェスター・ユナイテッド。指揮官であるオーレ・グンナー・スールシャール監督の解任の話も出たが、続くトッテナム戦では3-0で快勝を収め、ひとまずは職を失わずに済んでいる。

スパーズ戦で監督職の延命に成功したスールシャール監督だが、本来の[4-5-1]から[3-5-2]にフォーメーション変更したことで勝利を掴んでいる。特に以前まであった前線のプレスが整備されていない問題も積極的にプレスを行わないことで解決しており、スパーズ戦ではクリーンシートを達成している。攻撃に関しても前に比重を置かないカウンターサッカーから3得点を奪っており、今までの弱点を消して白星を掴んでいる。

現状の最適解を見つけたように見える3バック導入だが、このスパーズ戦だけで判断するのは難しい。スパーズも以前のマンUのように攻守が整備されておらず、個の能力の高さだけで勝っており、これだけでスールシャール監督を続投すると考えるのは時期尚早だ。

また肝心の攻撃だが、フリーランで前線を活性化させるエディソン・カバーニの負担が大きく、スパーズ戦ではフル出場できていない。直近に日程を見るとミッドウィークにCLアタランタ戦、週末にプレミアでマンチェスター・シティとのダービーとなっており、どちらも落とせない試合だ。だが今のところカバーニのような動きができる他の選手は見当たらず、代役を立てたときのクオリティには不安がある。

土壇場で3バックを導入し、スパーズから白星を挙げたマンU。流れが変わったようにも見えるが、キーマンが36歳のクリスティアーノ・ロナウドと34歳のカバーニのベテランコンビであることは気になるところだ。スールシャール監督が赤い悪魔での監督業を長く続けるには、まだまだ課題が残っている。

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