ベンチ入りもできぬドルトムントの元・正守護神 ブンデスで燻るGKの運命は

今季ドルトムントで苦境に立たされているビュルキ photo/Getty Images

新加入GKの影響で一気に序列低下

2020-21シーズン前半戦までは、チームに所属するどのGKよりも序列は上だった。しかし、それから1年の時間が経過した今、ドルトムントで苦しい時間を過ごしている守護神がいる。その守護神とは、スイス代表GKロマン・ビュルキ(30)だ。

2015年夏にフライブルクから加入して以降、昨季までドルトムントで公式戦232試合に出場していたビュルキ。以前からビルドアップ能力をはじめとしたそのパフォーマンスに対する批判は各方面から噴出していたが、2015-16シーズンから同選手は長きにわたってドルトムントの最後方を精力的に支えていた。

ところが、昨季途中に肩の怪我で戦線を離脱すると、ビュルキを取り巻く環境は一変。かねてより定位置争いを演じていたマルヴィン・ヒッツが彼の代わりにゴールマウスを守るようになると、今夏移籍市場でクラブは新たな正守護神候補としてシュツットガルトからグレゴール・コベルも獲得。ビュルキの序列は一気に低下し、今季はいまだ出場ゼロの状況が続いている。加えて、GK3人がベンチ入りを果たしたチャンピオンズリーグの2試合でも、追加された1枠に入ったのは若手のルカ・ウンベハウン。こうした状況を鑑みるに、現在ビュルキのチーム内における立ち位置は4番手GKということなのだろう。
昨季までは批判を受けながらもなんとかドルトムントの正守護神として奮闘していたビュルキだが、そんな彼が突如として迎えた正念場。伊『calciomercato』によると、そんな同選手にはサミル・ハンダノビッチの後釜を確保したいインテルが獲得に興味を抱いているとされる。現在のドルトムントではコベルのパフォーマンスが安定しているだけに、ビュルキにもうチャンスが巡ってこない可能性も高い。であれば、移籍先を模索するのがベターなようにも思えるが、はたして今後ビュルキはどのような選択をするのだろうか。ドルトムントで居場所を失った守護神の未来はいかに。

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