“川崎の希望”に訪れた待望のとき 終盤戦へ向けてゴール量産体制に入るか

試合後のインタビューに応じる宮城 photo/スクリーンショット

豪快に叩き込んだ無回転ミドル

ついに今後の活躍が期待される“川崎の希望”に待望のときが訪れた。これを機に、さらなる成長と飛躍を遂げることができるか。

22日に行われた明治安田生命J1リーグ第32節で、鹿島アントラーズと対戦した川崎フロンターレ。アウェイでの戦いということもあり、相手に主導権を握られると、61分に先制点を許してしまう。しかし、83分に山村和也が同点ゴール奪うと、流れは一気に川崎へ。チームに貴重な勝ち点「3」をもたらして見せたのが、67分から途中出場を果たしていたFW宮城天だ。

現在20歳の宮城は、フロンターレの下部組織出身で、2020年にトップチームへ昇格。昨季はカターレ富山へ期限付き移籍し、J3で20試合に出場して3ゴールを記録していた。そして、プロ2年目の今季は所属元である川崎へ復帰を果たすと、7月のACLで結果を残して出場機会を増やす。Jリーグでも持ち味のドリブルやテクニックで違いを見せつけており、今夏に海外挑戦を行った三笘薫の後継者として期待されている。
ただ、これまでのリーグ戦では、なかなか得点という結果には結びつかず。ゴールまであと一歩のところまで迫るシーンはこれまでもたくさんあったが、ポストに嫌われたり、相手守護神のスーパーセーブに阻まれたりしていた。

そんな中で迎えた鹿島戦。自身が試合後のフラッシュインタビューで「今日はミスが多くてダメだなと思っていた。課題しかない」と振り返っていたように、ドリブルが引っかかったり、ボールロストが目立ったり、鹿島戦のパフォーマンスは決して良くなかったかもしれない。それでも、後半アディショナルタイムに豪快に叩き込んだ無回転ミドルシュートは流石だ。リーグ戦出場8試合目にして、ようやくJ1初ゴールをゲットした。是が非でも勝利が欲しい一戦での逆転弾ということもあり、それまでのミスを帳消しにするゴールを言ってもいいかもしれない。

もともとシュートセンスの高さやパンチのあるキックを持っている選手で、ここまでの試合でも多くのチャンスを作っていただけに、この初ゴールがキッカケとなり、終盤戦へ向けてゴール量産体制に入ってもおかしくはない。リーグ戦も残り10試合を切り、チームも再び調子を上げつつあるのこのタイミングで宮城に初ゴールが生まれたことは、連覇を目指すフロンターレにとってこれ以上ない好材料だろう。

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