マジョルカの攻撃をけん引する久保建英 若きサムライはチームを昇華させられるのか

マジョルカの中心人物となっている久保建英 photo/Getty Images

中心人物となっている久保

今季は慣れ親しんだマジョルカへローンで加わった久保建英。昨季は所属元であるレアル・マドリードからビジャレアル、ヘタフェへと移籍したが、どちらでも思うように出られず、プレイタイムは確保できなかった。

しかし、マジョルカでは違う。東京五輪の影響からクラブへの合流が遅れたにも関わらず、開幕からリーグ戦全試合に出場しており、更にそのうちの3試合はスタメンと指揮官であるルイス・ガルシアからの信頼を掴んでいる。

そんな久保が評価されている要因としてボールの収まりと展開力を挙げたい。マジョルカは開幕を除いて[4-5-1]を採用しており、久保はトップ下やサイドといった2列目で起用されている。2列目の選手は後方からのパスをキープし攻撃に繋げる必要があるが、久保はその一連の流れが非常に上手い。

先日行われたアスレティック・ビルバオ戦でも後方からのパスを受け、スペースのある左サイドに展開し、その流れから攻撃を始めている。試合を通して何度もそういったパスで攻撃を展開しており、少なくともビルバオ戦ではマジョルカの中で久保が最も優秀な司令塔だ。

しかし、そこまで攻撃に絡めなかったのも事実だ。試合後のボール支配率こそ上回っていたものの、マジョルカの後方からの組み立てが機能しておらず、良い場面で久保にボールが入るシーンは少なかった。

改善するのであれば、久保が組み立てに参加することか。前線の枚数は減ってしまうが、広い視野とキック精度をもった久保であれば、マジョルカの攻撃の質は上がる。

マジョルカの中の一選手ではなく、チームをけん引する存在になっている久保。次節はビジャレアルとの対戦が控えており、古巣に成長した姿を見せたい。

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