威圧感が半端ない“ツインタワー”結成へ ミランの新たなオプション

ついにトレーニングを再開したイブラヒモビッチ photo/Getty Images

100%になったらすぐにでもプレイさせてみたい

今季、11年ぶりのスクデット獲得を目指すイタリアの名門ACミラン。GKジャンルイジ・ドンナルンマやMFハカン・チャルハノールの退団、MFフランク・ケシエやFWズタラン・イブラヒモビッチの負傷離脱と、昨季の主力たちを欠いていたこともあり、やや不安を抱えながらのシーズン開幕ではあった。しかし、開幕戦でサンプドリアを1-0、第2節でカリアリを4-1で退け、最高のスタートを切っている。

そしてこの代表ブレイク中に、さらに好調なチームの追い風となる出来事も。チームへの影響力が高いケシエとイブラヒモビッチがトレーニングを再開したのだ。13日に行われる第3節ラツィオ戦で、早速実戦復帰する可能性もあるという。

そこで気になるのが、彼らの起用法だ。ケシエに関して言えば、昨季までのチームへの貢献度や存在の大きさからして、ここまでMFサンドロ・トナーリとMFラデ・クルニッチが良い動きを見せてはいるものの、このダブルボランチのどちらかに割って入る可能性は高い。怪我のレベルは不明だが、この代表ウィーク中にクルニッチの負傷が伝えられていることもあり、そのままケシエがスタメンに定着することも大いにあるだろう。
問題は、まもなく40歳の誕生日(10月3日生まれ)を迎えるイブラヒモビッチの方か。この生ける伝説は昨季も、セリエA19試合に出場して15ゴール2アシストと、衰え知らずのパフォーマンスを披露していた。ただ、自身を“神”と豪語する彼でさえも寄る年波の影響は多少なりともあるのか、近年は負傷離脱が目立つ。シーズン通して戦力として数えるのは、やや厳しい状況となっている。ミランの基本システム[4-2-3-1]を考えると、やはり1枚の最前線は第2節で2ゴールの活躍を見せたFWオリヴィエ・ジルーをベースに考えるのがベターなのか。

ただそんな中、チームの指揮官を務めるステファノ・ピオリ監督が、今後のFWの起用法に関してのヒントを伊『sky sport』で明かしていた。

「イブラヒモビッチとジルーの2人は、特徴が異なる偉大な選手だよ。 オリヴィエは我々に深さを与え、PA内で基点を作ってくれる。ズラタンは今や攻撃的なプレイメーカーとなっているよ。彼はより多くのボールに触れ、エリア内にとどまらないのを好むんだ。 両選手が100%になったらすぐにでも一緒にプレイさせてみたいね。 私はそれができると信じている」

どうやらミランの攻撃の新たなオプションとして、イブラヒモビッチとジルーの同時起用も、指揮官の頭の中にはあるという。確かに、ピオリ監督は今夏のプレシーズンマッチで、[4-4-2]を試した試合が何試合かあった。もしかしたら、イブラヒモビッチとジルーの2トップを見越しての采配だったのかもしれない。

長期離脱明けということもあり、イブラヒモビッチのコンディションは、まだベストとは程遠いに違いない。そしてジルーも先日、新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出てしまい、状態は良好のようだが一時的な離脱を余儀なくされている。そのため、すぐにお披露目とはいかないだろう。ただ、ジルーが加入した際にファンなら誰しもが一度は考えたであろう、威圧感が半端ない190cm越えの“ツインタワー”が近々見られるかもしれない。

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