見え隠れするピックフォードの不安定さ 決勝で露呈が心配されるのは

決勝でも彼のビッグセーブに期待だ photo/Getty Images

ヒーローとなれるか

先制されながらも逆転勝利を収めたデンマーク戦。イングランド代表は史上初の欧州選手権決勝の舞台に立つことが決まったが、ここまで露呈していなかった弱みを準決勝で見せることになった。それはGKであるジョーダン・ピックフォードについてだ。

彼は今大会を通して素晴らしいセービングを披露し、ここまで1失点と好成績を残している。彼はロングフィードを武器に組み立てに参加する現代型のGKではあるが、プレッシャーの掛かった場面での足元でのボール処理に関しては少し不安が残る選手でもある。デンマーク戦でも前半30分あたりから雲行きが怪しくなっており、何度かパスミスからピンチを招いている。それでも何とか持ち直し、そこからは安定していたが、イタリア戦はどうなるのだろうか。

イタリアは主に複数人を使った前線からのプレスと、自陣にブロックを敷くスペイン戦のようなリトリートの戦術を使い分けている。どちらを使うのかは当日にならなければ分からないが、ピックフォードの足元の技術をスカウティングしているのならプレスを掛けてくる可能性は考えておいたほうが良いだろう。ベルギー戦のニコラ・バレッラのゴールのように、イタリアは相手のミスを見逃さない上手さを持っている。

それでも、ここまで1失点しか許していない彼のセービング力は世界トップクラスであり、イタリア戦でもビッグセーブを見られるだろう。これまでの批判は覆せないが、EURO決勝で活躍し、批判を跳ね除けて成長して欲しい。

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